ラグビー代表選手が被る帽子の由来は?

Culture 2023.09.14

9月2日、ラグビーワールドカップの開幕前にフランス代表チームがベースキャンプ入りした際、選手たちはポンポンのついた帽子を受け取った。

01-rugby-player-hat-230913.jpg

ラグビーワールドカップのベースキャンプ入りしたキャプテンのアントワーヌ・デュポンらフランス代表(リュエイユ=マルメゾン、2023年9月2日)photography : Blondet Eliot / Blondet Eliot/ABACA

ラグビーワールドカップ2023はフランスで9月8日から10月28日まで開催される。ラグビーといえば、まず思い浮かぶのはジャージ、スパイク、楕円形のボールだろうか。一方、短いひさしのついた帽子の「キャップ」についてはあまり知られていない。ヘッドコーチのファビアン・ガルティエが率いるフランス代表総勢33名は、このキャップをベースキャンプのリュエイユ=マルメゾンで9月2日に受け取った。小ぶりで黒と金色の帽子には、選手の顔にかかるポンポンまでついている。ネクタイを締めスーツを着た姿にはややミスマッチな感じもするが、この帽子は実のところ単なる装飾品ではなく、象徴的な意味を持つ。

02-rugby-player-hat-230913.jpg

ラグビーワールドカップ2023に先立ち、キャップを受け取るフランス代表チーム(リュエイユ・マルメゾン、2023年9月2日)photography : Aurelien Meunier - World Rugby / World Rugby via Getty Images

---fadeinpager---

「キャップ」をかぶった選手

キャップのルーツは19世紀のイングランドにある。当時、この帽子はラグビー選手のみがかぶることを許された特権であり、着用して試合に臨んだ。代表に選ばれた選手のことを「キャップをかぶった」と表現するのはここに由来している。そうした由来も忘れられつつあるが、最近はワールドカップの開催のたびにキャップの存在がクローズアップされる。「いまはもう、試合中に着用することはなくなりましたが、幾つかのイベントでは象徴的な価値があります」と、イギリスのラグビー・スクールのドキュメンタリー長、ジェニファー・ハントは「フィガロ」紙に語った。

 

 

1987年以降、代表チームに選ばれた選手にはキャップが贈られることになった。したがって今年9月、ワールドカップに参加したすべての選手がキャップをもらったはずだ。長い間あまり顧みられずにいたキャップの存在を、イギリスで開催された2015年のワールドカップ以降、メディアも注目しはじめた。選手たちはおおいに喜ばしく思っていることだろう。

text : Mitia Bernetel (madame.lefigaro.fr)

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

いいモノ語り
いいモノ語り
パリシティガイド
Business with Attitude
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories