ヴィクトリア・ベッカム、ドキュメンタリーで2003年の夫の不倫を語る。

Culture 2023.10.05

10月4日にNetflixで公開されたドキュメンタリーシリーズ「ベッカム」で、ヴィクトリア・ベッカムは2003年に世間に公となった夫の不倫騒動と、それが彼女に及ぼした影響について振り返った。

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ドキュメンタリーシリーズ「ベッカム」のプレミアに出席したデビッド・ベッカムとヴィクトリア・ベッカム。(ロンドン、2023年10月3日)photography: Abaca

この話はよく知られたことだが、その結末はあまり知られていない。2003年、ある若い女性がデビッド・ベッカムとの不倫関係を主張した。ヴィクトリアはこれを知り、夫が断固否定したものの、彼女は悲しみにくれた。これに関して、デザイナーであるヴィクトリアは輝かしい夫の生涯に捧げられたドキュメンタリーシリーズ「ベッカム」で初めて不倫について率直に語った。

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孤独を感じる

ことの始まりは2003年7月、マンチェスター・ユナイテッドに10年以上在籍したデビッド・ベッカムがレアル・マドリードに移籍したばかりのマドリードだった。ベッカムの個人秘書であったレベッカ・ルースは彼と不倫関係を始めたという。事の発端となったのは、タブロイド紙『ニューズ・オブ・ザ・ワールド』の2004年4月の記事だった。その中でレベッカ・ルースは、デビッド・ベッカムと不倫関係にあったと説明した。本人が否定したにもかかわらず、メディアは動き出した。1999年7月に結婚し、すでに2児の親であるふたりは、試練にさらされた。2004年時点でイギリスに住んでいたヴィクトリア・ベッカムは、ショックを受けたものの、発言を避けることを選んだ。その出来事から20年後、元スパイス・ガールのヴィクトリアは、Netflixの「ベッカム」の放送を機に、当時の心境を打ち明けることにした。「それは私の人生で最も困難な時期でした。世界中が私たちを敵視しているように感じたからです」 と、ヴィクトリアは説明した。その時期は、ヴィクトリアそして夫婦にとってさらに複雑であった。彼らの故郷であるイギリスとスペイン、マドリードでの生活の変化が、本当に衝撃的だったからだ。「マドリードに行く以前、時折、世界中から攻撃を受けているような感覚がありましたが、私たちは一緒にいてお互いを頼りにしていました。けれど、スペインに行ったら、この感覚は消えました。それは悲しいことでした」。

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ふたりの間の緊張感

デビッドの不倫スキャンダルは、引き金のように機能した。パパラッチに追われながら、カップルはこの試練を乗り越えようと試みたが、それは困難だった。「正直に言って、私たちの間には非常に緊張が走っていました。それがどれだけつらかったか、そして私はどれだけ傷つけられたかを説明するのは難しいです」と、ヴィクトリアは述べている。「デビッドを恨んだかって? 正直に言うと、そうですね。人生でこんなに不幸だったことはないと思います。彼が集中し続ける必要があるとわかっていたから、私は多くのことを内面化する選択をしました」と、毅然とした態度でヴィクトリアは語った。彼女の芯の強さは、スキャンダルを乗り越えただけでなく、その後子どもをもうけた夫妻にとって、明らかに良い結果をもたらした。49歳のヴィクトリア・ベッカムにとって、この出来事を公の場で語ることは解放に繋がり、最終的に忘れるための浄化体験となったのかもしれない。

text: Gaspard Couderc (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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