仕事が私にくれたもの:パオラ・パロネット アーティストのパオラ・パロネットとヴーヴ・クリコ。

Culture 2023.10.29

メゾンの色である太陽のようなイエローに合う、
雄大な自然を想起させる6色を選びました。

230919-message-01.jpg
1965年、イタリア生まれ。ウンブリアとトスカーナで陶芸技術を学ぶ。その後、彼女のペーパークレイオブジェが注目を集め、アーティストとしての活躍の場を広げる。ふたりの息子の母でもある。

フランスの老舗シャンパーニュメゾン、ヴーヴ・クリコから、アーティストとコラボレーションした「ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2015×パオラ・パロネット」が発表された。今回、メゾンはイタリアの現代アーティスト、パオラ・パロネットを抜擢。ペーパークレイオブジェを得意とし、その独特の色みで色彩の巨匠とも呼ばれているパオラは、「ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2015」のために6色の美しい色彩のギフトボックスをデザイン。

「本当に私が!? こんな素晴らしいことがあるの? と信じられず、何度も確認したくらいです」

そんなパオラが重要視したのは、色同士の対話。色の対話は、彼女の作品にとっても重要な部分だ。

「今回6色の箱を作ったのは、常に色の対話にこだわっている私からの希望です。メゾンの色である太陽のようなイエローに合う、ブルーやグリーンなど雄大な自然を想起させる6色を選びました」

230919-message-02.jpg
“偉大なる女性”を称されたマダム・クリコへのオマージュを込めた最高峰のシャンパーニュ。特別なギフトボックスは光の加減で色が変わって見える仕掛けにも注目したい。ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2015 750ml ¥29,370/MHD モエ ヘネシー ディアジオ

---fadeinpager---

このプロジェクトに携わるため、パオラはメゾンの歴史や1805年より経営を担ったマダム・クリコについて、より深く知るためにフランスを訪ねた。その旅を通して、「自分自身がマダムと同じ時代を生きたような気になれた」と振り返っている。

「マダム・クリコのスピリットや大胆さ、そして強さに巻き込まれたような感覚でした。さらに彼女は、シャンパーニュ造りに欠かせない動瓶台、ピュピトルを発明したり、ロゼ シャンパーニュを考案したりと、とてもクリエイティブで革新的なアイデアにも富んでいた。そんなキャラクターは、今回のデザインの着想源にもなりました」

工房に籠り、粘土と向き合うことで、自分自身をより深く理解することができると彼女。それは、まるで瞑想をしているような感覚なのだとか。

「ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2015をいただいた時にも同じような感覚に見舞われました。自分との深い繋がりを見出すことができた。特別なシャンパーニュを大切な人たちと楽しみたいと思います」

●問い合わせ先:
MHD モエ ヘネシー ディアジオ
tel:03-5217-9736

*「フィガロジャポン」2023年10月号より抜粋

text: Tomoko Kawakami photography: ©MHD

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

Business with Attitude
airB
言葉の宝石箱
パリシティガイド
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories