BOYNEXTDOOR、日本初の単独ツアーを笑顔で完走。日本語で語った6人の想いとは?
Culture 2025.02.26
6人組ボーイグループBOYNEXTDOORが、神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで2月22日から24日まで開催された3Daysで初の日本単独コンサートを完走。
2023年に韓国でデビューし、翌年7月に日本デビューを果たしてからわずか8ヶ月。BOYNEXTDOORの名の通り、「隣の少年たち」のように親しみやすく自然な魅力を放つと共に、デビュー当初から一段も二段も実力を積み上げてきたことを感じさせる大人の表情をも見せてくれた彼ら。この日を待ち望んでいたONEDOOR(ファンダム名)たちとの一体感ある掛け合い、そして歓声が止まなかった熱い時間をレポート。
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ONEDOORを探しに行くというドラマ仕立てのオープニングムービーで始まった公演。映像の中から飛び出してきたかのようにステージ現れた6人は、ノーカラーのツイードジャケットに思い思いのTシャツ、そしてクラッシュデニムというスタイルで日本デビュー曲の『Earth, Wind & Fire(Japanese Ver.)』を歌い上げ、会場を一気に盛り上げた。
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思えば、今回のツアーは2024年12月に韓国・仁川からスタートし、日本では『BOYNEXTDOOR TOUR 'KNOCK ON Vol.1' IN JAPAN』と題し、神奈川公演までに東京、愛知、大阪、宮城、福岡を巡回。全ての公演でチケットが即完売したほどの人気ぶり。そんなONEDOORたちからの熱い思いに応えたオープニングだった。
『Dangerous』に続き、JAEHYUN、TAESAN、WOONHAKが作詞・作曲に参加した『But I Like You』もフルスロットルで披露し、パワフルでやんちゃなスピリットを見せつける。『l i f e i s c o o l』のラストでは、LEEHANによるワイングラスを使ったセクシーな"鉄板"パフォーマンスにONEDOORたちの表情も艶めく。
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彼らの奥深さはもちろんそのポップな曲調だけではない。ルーズなニットスタイルに着替えて再登場した彼らは、ミディアムテンポの『Call Me』をマイクスタンドを使用して歌い上げ、続く『20』ではRIWOOが圧倒的なアカペラで魅了。その歌唱力の高さを見せつけた。
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日本のONEDOORへの愛情と繋がりの深さを感じさせたのはほぼ日本語で進行されたMC。SUNGHOとWOONHAKがツアー名の「KNOCK ON」について「世界中のファンの心をノックするこの場所こそが楽園だという意味が込められている」と解説。RIWOOが「『KNOCK ON』はレベルアップし続ける」と話せば、TAESANが「このツアーは続いて、将来400まで続きます!」とファンとの合言葉である"400"というワードを発する。
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『今日だけ I LOVE YOU(Japanese Ver.)』の歌い出しにSUNGHOは「別れの曲ですが、ONEDOORはこれからも僕たちと一緒にいてくれますね? 今日だけじゃなくて、400年愛してる!」とここでもBOYNEXTDOORとファンダムを繋ぐワードを連発。
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何よりも感動したのはコミュニケーション力とコンテンツ力の高さだ。中盤には公式キャラクター「BBNEXDO(プネクド)」と共演しながら『ABCDLOVE』を歌唱。『Amnesia』では、なんとメンバーが客席に降りてファンと直接交流。そしてONEDOORを探しに行くという使命のもと、公演全体に散りばめられたストーリーテリングなムービーの数々。公演の中でBOYNEXTDOORと共にひとつの物語を紡いでいく時間を体験できるのはONEDOORにとって至福の時だったに違いない。
終盤には、メンバー全員がクールで煌びやかなデニムonデニムの衣装にチェンジ。失恋ソング『But Sometimes(Japanese Ver.)』を歌う6人は、少年の顔から抜け出しどこか大人びた表情をしていた。『Gonna Be A Rock』『One and Only (Japanese Ver.) 』『SKIT』『Nice Guy』を含む17曲を披露して本編を終了したこの日(2月24日公演)は、アンコールで『Serenade』、これまでの伏線を回収するかのように初のファンソングである『400 Years』をONEDOORと共に歌い、『So let's go see the stars』、そしてダブルアンコール『Earth, Wind & Fire』で大きな拍手の中幕を閉じた。
公演中に魅了されたのは、ピュアな少年そのままのまっすぐな眼差しと見るものをリラックスさせる柔らかなムードと笑顔、パフォーマンスに挑み楽しむ姿。そして時折見せる成熟した出立ち。一筋縄ではいかない、多面的な魅力こそが人々がBOYNEXTDOORに夢中になる要因なのかもしれない、そう実感する公演だった。(エディターTERUMI KOBAYASHI)
photography: ©︎(P)&(C) KOZ Entertainment.
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ファッションをメインにライフスタイル、カルチャーを担当する編集者。2001年にストリート誌からキャリアをスタートし、雑誌・デジタルといくつかのファッション誌編集部を経て、2023年にフィガロジャポン在籍。好きなものは、映画、漫画、ジュエリー、美味しい食べ物、恋バナと将来の夢を聞くこと。漫画は雑食です。
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