ノラ・ジョーンズほか、癒やしの最新アルバム3選。

Culture 2024.04.14

現代ピアノジャズの鬼才が紡ぐ人生の讃歌。

『プロット・アーマー』/テイラー・アイグスティ

240404-music-01.jpg
コアポート ¥2,640

一昨年にグラミー賞を受賞し、一躍ジャズシーンの最先峰へと躍り出たピアニスト。アコースティックとエレクトリックを楽曲によって使い分けるのはもちろん、オーセンティックでモーダルなナンバーがあったかと思えば、オーケストレーションを駆使した迫力のアレンジを聴かせる。グレッチェン・パーラトやベッカ・スティーヴンスを迎えたボーカル曲もあり、いまのジャズがどこへ向かっているのかが俯瞰できる。録音直前に母親が亡くなったこともあり、悲哀が反映された美しい作品だ。

---fadeinpager---

森の中のスタジオで生まれた親密な歌声。

『ブライト・フューチャー』/エイドリアン・レンカー

240404-music-02.jpg
ビート ¥2,860

季節の変わり目やふとした心の移ろいなど、微妙な感性を大切にしているのだろう。そんな印象を受けるのが本作の特徴だ。ブルックリンのインディロックを代表するバンド、ビッグ・シーフの看板であり、ソロでも活動するシンガー・ソングライターは、ギター、ピアノ、バイオリンといったシンプルなアコースティック楽器を携えて淡々と歌う。フォークやカントリーといったノスタルジックな質感を感じさせる少しロウファイなサウンドと、情感豊かなボーカルのバランスも見事だ。

---fadeinpager---

世界中に響きわたる稀代のヒーリングボイス。

『ヴィジョンズ』/ノラ・ジョーンズ

240404-music-03.jpg
ユニバーサル ¥2,860

名盤『カム・アウェイ・ウィズ・ミー』で颯爽とデビューしてから早くも20年以上経つが、あらためてその声の普遍性に感嘆させられる。4年ぶりの新作でも、プロデューサーのリオン・マイケルズと手作り感覚でセッションを繰り広げた結果生まれた曲が中心だが、ラフなようでいて丁寧に歌を届けてくれる。躍動感のあるソウルフルなナンバーから、多重コーラスによる浮遊感たっぷりのドリーミーな世界まで、聴けば聴くほど味わい深く、個性的で存在感のあるボーカルが心を震わせる。

*「フィガロジャポン」2024年5月号より抜粋

text: Hitoshi Kurimoto

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

2025年春夏トレンドレポート
中森じゅあん2025年年運
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
パリシティガイド
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • 広告掲載
  • お問い合わせ
  • よくある質問
  • ご利用規約
  • 個人の情報に関わる情報の取り扱いについて
  • ご利用環境
  • メンバーシップ
  • ご利用履歴情報の外部送信について
  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • Pen Studio
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CCC MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CCC Media House Co.,Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.