山羊座の空模様-石井ゆかりの星占い「2025年の年報」
Culture 2024.12.31
2025年 山羊座の空模様
2025年前半は「ライフスタイル、働き方の改革」の時間の中にあります。
日々忙しく活動しながら、その活動のありかた、内容が少しずつ変化しています。
あるいは「少しずつ」どころではなく、すでにドラスティックに暮らし方を変えた、という人も少なくないはずです。
異動や転職、職場での交渉、独立などを通して、働き方が大きく変わった人もいるでしょう。
サイズが合わなくなった服を着替えるように、窮屈な環境を脱し、呼吸しやすくなった人もいるだろうと思います。
自分を縛るようなルールや規範を手放し、よりゆったりとした「自分ルール」を再構築しつつある人もいるはずです。
たとえば「健康法を気にしすぎてストレスが溜まり、かえって悪影響が出る」といった現象を止めることができます。
人はしばしば、他者にも自分に対しても、「良かれ」と思ってよろしくないことをしてしまいます。
また、どんなに「身体によいこと」「ためになること」でも、それが過剰になると、やはりよくない状態に至ることがあります。
健康によいという運動をしすぎて疲労骨折をする、などのことが起こるのです。
「過ぎたるは及ばざるが如し」は、生活習慣の中によく表れます。
この時期は自他への「良かれと思って」していた過ちをいくつか、ただすことができるようです。
この「ライフスタイル・働き方の改革」というテーマは、7月以降、さらにスケールアップします。ここから約7年をかけて、真に自由な、新しい生活を実現できるのです。
自立、独立、なにものにも囚われぬ生き方を望む人は、ここから7年で、その夢を叶えられます。
2025年後半は「出会い、人間関係、パートナーシップの時間」となっています。
ここから約1年、素晴らしい出会いがありそうですし、すでにある人間関係も進展し、好転します。
パートナーを探している人は、素敵な人に巡り会えます。すでに付き合っている相手と、結婚する人も多いでしょう。
誰かと一対一で向き合い、深くコミットして、大きく成長できます。
他者との関わりはしばしば、人の心を解放してくれます。
自分のことを見つめて迷い続けていた人が、誰かほかの人に気を取られた瞬間、自分を客観視できるようになったりします。
自分ひとりでいる時には決して気付けなかった自分の長所や短所が、誰かと関わった瞬間、あかあかとあぶり出されます。
一対一で関わってくれる「その人」は、何より自分の鏡です。
「この人と一緒にいると、好きな自分でいられる」。
たとえばそんなふうに思える相手と、2025年後半以降、出会えるかもしれません。
2025年は、居場所、家、家族にまつわる変化が起こり始める年でもあります。
ここから2028年頃にかけて、貴方の住環境と家族関係は、様変わりするようです。
人が引っ越す理由、家族構成が変化する理由には、さまざまなものがあります。
「ご栄転」で引っ越す人もいれば、雨漏りがする家を建て直す決意をする人もいます。
子どもが生まれて家族構成が変わる場合があり、実家を離れて独り立ちする場合があります。
こうした変化は、一朝一夕に完了するものではありません。
まず原因と向き合い、どうすべきかを周囲と話し合い、外部と相談したり、不動産屋さんを見て回ったりする中で、だんだんに方針が決まります。
じっくり時間をかけて「居場所」を作る、そのプロセスがここから始まります。
---fadeinpager---
[時期について]
1月から4月半ば、人間関係に熱がこもる。2024年9月から11月に誰かと真剣勝負で向き合ったなら、ここでその第二ラウンドが展開する。タフな交渉に臨む人、誰かと熱くケンカする人も。最終的には大団円となる。思い切ってぶつかりたい時。
1月から2月頭は、コミュニケーションが活性化する、賑やかな季節。外出や旅行もとても楽しくなる。懐かしい場所を再訪し、あたたかな情愛溢れる交流が生まれる。学ぶ事を楽しめる。人に教えることで成長する人も。この流れは3月末から4月に再度、巡ってくる。
2月から6月頭は、居場所がとても楽しくなる。家族と過ごす時間が増える。久々に実家に帰省する人も。ここでの出来事が、ここから数年の「住み替え」に繋がる可能性も。
4月半ばから6月半ばは、人から受け取るものが多い時。熱烈なオファーを受けたり、価値あるものを受け継いだりすることになるかも。2024年11月から年明けに、経済活動やギフトについて大きめの動きがあったなら、ここでその件が先に進む。
6月から約1年、「人間関係、パートナーシップの時間」へ。人に恵まれる。素敵な出会いがある。結婚する人も。好条件の契約を交わせる。すでにある人間関係が活性化する。人に会う機会が増え、人間関係の中で物事がうれしい方向に向かう。
6月半ばから8月頭は、遠出の時。冒険に出掛ける人が多そう。勉強や研究、取材、発信活動などにも熱がこもる。集中して学べる時。
7月は、過去1年の「働き方改革」がさらに先に進む。根本的に生活を変えよう、と決意する人も。暮らしにまつわるさまざまな選択ができる時。職場が突然変わる人も。
8月から9月は、熱い多忙期。ガンガンチャレンジできる。特別なチャンスが巡ってくる。誰かとタッグを組んで挑戦することになるかも。社会的立場がぽんと変わる。
9月末から11月頭は、交友関係が広がる、賑やかな時期。チームワークが良くなる。みんなで熱く盛り上がれる。夢に大きく一歩近づける。大切な人と夢を分かち合える。誰かとの出会いが、新しい夢につながる気配も。
10月半ばから11月頭は、大活躍の時。褒められたり、高く評価されたり、引き立てを受けたりと、うれしいことが多い。仕事や社会的立場にまつわることで、うれしいステップアップを実現できる。
11月から12月半ばは、「隠れた敵を倒す」時間。根の深い問題を誰かと協力して解決できる。第三者の助けを得て、閉じ込められたような場所から抜け出す人も。誰かに「救われる」ような場面も。または、誰かを救うことができるかも。
12月半ばから年明けは、勝負の時間。新しいことに着手して、生活をガラッと変えることができるかも。人間関係においてイニシアチブを取れる。誰かに熱くアプローチして、現状を変えられる。さまざまなハードルを超えていける、ホットな時間。
---fadeinpager---
[愛について]
6月以降の約1年が、素晴らしい愛の時間となっています。
フリーの人もカップルも、誰かと真剣に一対一で向き合い、真面目な愛を育てていけます。
パートナーとの関係は、とてもあたたかく、密度の濃いものになります。新しい協力関係を築き、心の絆が強まるでしょう。
年明けから4月半ばにかけて、ちょっとした諍いや摩擦があるかもしれませんが、6月以降、着地点を見いだせます。言いたいことを言い合い、自分をぶつけ合って、新しい信頼関係を再構築できます。
愛を探している人は、お見合いやマッチングサービスなど、正面切っての「婚活」に勝機があります。これまでなんとなく敬遠していたやり方があれば、むしろそれを試してみるといいかもしれません。
コミュニケーションにおける何らかの苦手意識や、硬直的な規範意識がここで、少し和らぎます。「話しやすくなる」感じがあるはずですので、これも愛の追い風となります。
年の前半は、懐かしい場所に出掛けたり、兄弟姉妹と行動したりするといいかもしれません。イイ意味で「犬も歩けば棒に当たる」時なので、できるだけ外出を心がけると良さそうです。
懐かしい人たちに連絡を取るのも一案です。疎遠だった人にメッセージを送ったところから、縁が縁を呼ぶ可能性があります。
さらに学びの場、旅先にもチャンスが。
2018年頃から恋愛がうまく行かない、愛情表現がぎこちなくなった、と感じている人は、その感じが和らぐのが2025年です。特に「頭でっかち」になっていた人は、その状態を脱出できるでしょう。愛の「リクツではどうにもならない部分」を受け入れられるようになり、そこから、チャンスが広がるかもしれません。
愛に追い風が吹く時期は、6月から7月頭、6月以降の1年ですが、特に後半では7月末から8月、クリスマスから年明けです。
---fadeinpager---
[おわりに]
今の時代、人々はなんでも自由に探し求めます。
仕事も、パートナーも、住処も、着るものも食べるものも、聴く音楽も見る映像も、「自分に合ったもの」「自分の好きなもの」を探して選びとることができる、ということになっています。
そんな「自由に探す」行為も、「選択する」行為で終了します。
街へ出てウィンドウショッピングをしたり、ネットショップであらゆる商品を吟味したりするのはとても自由な楽しみですが、「これ」と決めて手に入れた瞬間、自由は消え失せます。
ほかの選択肢と自分の繋がりはなくなり、自由は終わります。
現実には、仕事がなかなか決まらない状態とか、パートナーが見つからない状態を「自由だ!」と楽しむ人はそれほど多くありません。
もちろん、裕福だったり、たくさんの仲間や友だちに囲まれたりしていて、「それほど困っていない」場合は、そうでもないのかもしれません。
でも、「何でも自由に探して、見つけられる」「まだ決まっていない」状態を、むしろ「不自由で、牢獄のようだ」と感じる人のほうが、多分多いのではないかと思います。
焦りと不安の中で、なんとか「選び取ろう」と奔走し、もがき回ります。
2025年、山羊座の人々は「選択する」「選び取る」「たくさんの選択肢の中から、『これ!』と決める」時間に入るようです。
モラトリアムから脱する人もいれば、重要な契約を交わす人もいるでしょう。
結婚する人、住居を買う人もいるだろうと思います。
「これ」と決めたら、手放すのは簡単ではありません。
もう迷う余地はありません。
何かを選び取る時、私たちは未来をほとんど見通せません。
どんなに吟味して選んだものでも、何かしら欠点があり、問題が起こります。
使ってみて、付き合ってみて、初めてそのことがわかります。
すべてを知り尽くして選ぶ、ということはほぼ、不可能です。
さらに言えば「これを選ぼう」と思っても、叶わないことがあります。
就職の面接で「御社が第一希望です!」と言っても、簡単に落とされたりします。
パートナーとの出会いにしろ、不動産の取得にしろ、自分が選んでいるのか、それとも相手から選ばれているのか、境目は曖昧です。
どんなに求めても、応じてもらえなければ、選んだことになりません。
自分が自由に選んだようで、実は、世界から運命のように「選ばれ」て、人生ができあがっているのではないか、と感じられることもあります。
実際には、自分がどれくらい「自由」に生きているのか、ほとんどわかりません。
2025年からの山羊座の人々はそういう意味で、「選ばれる時間」に入る、と言えなくもありません。
もちろん、漫然と無為の状態でいて「選ばれる」ことはないかもしれません。
自ら選びに行って初めて、「選ばれる」舞台に立てます。
選びたい時に選びたいものを、選びたいように選ぶ。
もしそうできるなら、それは奇跡のようなことだと思います。
現実には、選択肢が1つしかなかったり、100ある選択肢のうちのどれも心にしっくりこなかったり、選びたくもない時に選ばされたり、選ぼうと思ったらもうなにもなかったりします。
ゆえに2025年からの山羊座の「選ぶ」プロセスには、奇跡のような力が働いている、と言えそうです。
選び取ったら、そこから新しい現実が始まります。
目の前のものと向き合い、簡単にはほかのものと変えられない、という状況を生きることになります。
現代ではたとえばさまざまな「サブスクリプション」のように、「選んだらほかのものには、簡単に切り替えられない」という条件が、どんどん解除されている傾向も見られます。
それでも尚、選んだらある程度以上に「向き合うしかない」ことは残されています。
人間関係や、職場や、生きていく場所や、愛の結びつきなどは、そう簡単にコロコロ変えられません。
「そう簡単に変えられない」選択をするのは、どうしてなのでしょうか。
人間がなぜそこに向かっていくのか、ということは、多くの謎を含んでいます。
多分、選んだものとともに生きていくことでしか、その意義はわかりません。
やってみるまで本当には意義がわからないのに、それでも、やってみる。
それが、多くの人生の選択なのです。
よく考えると、実に奇妙です。
選択をし、その選択肢の世界に踏み込んで行くことは、とても神秘的なことだと思います。
選んでいる最中の「自由」よりも、多分ずっとスリリングで、刺激的で、豊かな世界がそこに広がっています。
illustration: Aoba Kanamori