パワフルな楽曲でパワーチャージ! いま聞きたいアルバム3選。
Culture 2025.01.11
多彩なゲストと紡ぐダンサブルなビート。
『トゥルー・マジック』サルート
ビート¥2,860
新しい感覚なのか、どこか懐かしく感じるのかは人それぞれだと思うが、とにかくいま最も注目しておきたいダンスミュージックのクリエイター待望のデビュー作。かつてのテックハウスやエレクトロのような雰囲気を持ちつつも、R&B、ヒップホップ、ガレージ、さらにはフュージョンのような音像まで駆使したサウンドが魅力だ。また、リナ・サワヤマ、ディスクロージャー、さらには話題のラッパー・なかむらみなみまで、ジャンルや国籍を超えて選ばれたフィーチャリングアーティストもユニークだ。
---fadeinpager---
メロディアスな新世代のポップアイコン。
『アイム・ドゥーイング・イット・アゲイン・ベイビー!』ガール・イン・レッド
ソニー¥2,970
とにかくどの楽曲もキュートなポップナンバーばかり。ノルウェーのマリー・ウルヴェンによるソロプロジェクトのメジャーデビュー作は、圧倒的なクオリティを誇っている。時にはハードなロックスタイルで決めたかと思えば、切ないミディアムバラードを歌い上げる。サブリナ・カーペンターがゲストのナンバーもあるが、基本はセルフプロデュースでその才能を存分にアピール。以前、セクシャリティをカミングアウトして話題になったが、本質的な音楽性に着目すべきアーティスト。
---fadeinpager---
ソウルフルな一面を押し出したソロ作品。
『イージー・タイガー』キティ・リヴ
Pヴァイン¥2,750
フジロックなど何度か来日して圧倒的なパフォーマンスで魅了してきたファミリーグループのキティ・デイジー&ルイス。ロックンロールやブルースなどオールディーズ感覚の音楽性で人気が高いが、その次女のソロデビュー作は意外にもソウルやファンク、ゴスペルなどをベースに、アナログ感あふれるサウンドに包まれたキャッチーな作品に仕上がっている。ギターやピアノなどあらゆる楽器を操るマルチミュージシャンなのに、あえてバンドサウンドにこだわった潔さと勢いの良さが痛快だ。
*「フィガロジャポン」2024年9月号より抜粋
text: Hitoshi Kurimoto