双子座の空模様-石井ゆかりの星占い「2026年の年報」
Culture 2025.12.31
2026年 双子座の空模様
![]()
「自由と革命の星・天王星」が、貴方のもとにやってきます。
ゆえにここから2033年まで、双子座は自由と革命の時間、自己改革の時間を過ごすことになります。
「変える・変わる」ことは、双子座にとっては、通常運転です。
12星座の中には、変わることが好きな星座もあれば、嫌いな星座もあるのですが、双子座はその点、変化「そのもの」のような星座です。
ゆえに、「これから変わります!」と言われても、「なになに?(ワクワク)」くらいのもので、特に恐怖や緊張は感じないだろうと思います。
天王星は、新しい時代の星です。
古いシステムを破壊し、新しいシステムを構築する星です。
これが「自分」のところにやってくるのですから、自分の中にあった古いシステムを壊し、新しいシステムを組み上げていく時間に入る、ということになります。
システムというのはたいてい、新規に導入する時には、使いにくく、「前のほうがイイ」と思えてなりません。
そして、だんだん慣れてくると、こんどはそのシステムが「ある」ということが、意識に上らなくなります。
ゆえに、古いシステムを壊すのは、辛いのです。
履き慣れた靴を手放す時のように心細く、新しい靴の靴ずれが傷むたびに「あの靴を捨てるんじゃなかった」という後悔が湧き上がります。
多分2026年から2027年くらいのあいだは、そんな場面もたくさんあるかもしれません。
試しにもとのシステムに戻してみる、といった選択もあり得ます。
でも、あれほど慣れ親しんだはずのものが、いざ戻してみるとどこか変なのです。
ぎこちなく、古くさく、「ああ、そういえばこの理由で新しいのに替えたんだった」と気付かされます。
一度戻してみることで「結局、後戻りはできない」と確認させられます。
未来にゆくしかないのです。
2026年の双子座の人々は「未来に進んで行くしかない」ということを日々、深く感じながら進むだろうと思います。
もう、後には戻れないのです。
未来に向かうことこそが、自分の責任であり、正義であり、誇りでもあります。
「あの頃はよかった」と思えても、実際に「あの頃」に戻ったら、そうでもないのです。
進むには進むわけがあります。
「あの頃」を否定してきた自分が、確かにいたのです。
2026年に双子座の人々が描く未来予想図は、予想図ではなく、設計図です。
そこには壮大な夢と希望が詰め込まれる一方で、必ず地に足が着いていて、現実的です。
この時期に貴方が描き、追いかけ始める夢は、現実と地続きです。
だからこそ、それはとても「大変な事業」になるわけですが、着実に歩を進めて、最終的にはちゃんと形になります。
双子座の人々は生来、夢見る力に恵まれています。
だからこそ「夢見ただけ」で終わってしまう夢もたくさんあるのですが、2026年からの夢は、「夢見ただけ」では、終わりになりません。
そこが辛いところであり、かつ、それこそがおもしろいところです。
2025年半ばから双子座の人々は、平たく言って「金運の良い時間」の中にあります。
2026年半ばまでその時間の中にあって、2026年半ばからは「旅と学びとコミュニケーション」の時間へとシフトしていきます。
ですから2026年の前半は、でっかく儲けるとか、大きな買い物をするとか、自分史上最高のお金を動かす、などの経験をすることになるでしょう。
そして年の後半は、あちこち出かけたり、たくさんの人と出会って話をしたりすることになるはずです。
中には、年の前半に仕入れたものを、後半に売りに行く、といった段取りになる人もいるかもしれません。
いずれも、とても現実的で、自分の手の中にちゃんと、ハンドルが握られています。
壮大な夢を描きながら、ひとつひとつ現実的に、その夢のほうへと近づいていくことができます。
自由になるために何が必要なのか。
自由とはそもそも、なんなのか。
自由を求めてあらゆるものを振り払った結果、孤独に縛られる人がいます。
一方、いろいろなものを引き受け、毎日が細かいスケジュールでぎっしり埋め尽くされているのに、心は天衣無縫、限りなく自由だと感じている人もいます。
何にも縛られていないのに、どこにも行かない人がいる一方で、あらゆる縛りを引き受けながら、どこにでも出かけていく人もいます。
そして、どちらのほうが自由を満喫しているかというと、それもまた、人それぞれなのです。
貴方のもとめる自由は、どんなものでしょうか。
貴方は今、自由を生きているでしょうか。
2026年はそんな問いを、自分で自分に投げかける瞬間が、たくさんありそうです。
---fadeinpager---
[時期について]
1月は「受け取る」ことにスポットライトが当たります。いろんなものが外部から貴方のもとに届きます。ギフトやお金だけでなく、オファーやチャンスなど、形のないものも「届く」気配が。よく吟味して、貪欲に受け取って行きたいところです。
1月半ばから3月頭は、旅と学びの季節となっています。この時期は特に、突発的な遠出、何か熱い思いを抱いての遠征が起こりやすいようです。いつでも出かけられるよう、心の準備を。
さらに1月末から2月半ばは、星座を問わず大きな転機です。双子座の人々にとっては特に、交友関係に新しい変化が起こるかもしれません。新しい人の輪、ネットワークにいきなり参加することになるかも。
また、過去数年の仕事や対外的な場での緊張、プレッシャーからこのあたりで解放される人も多そうです。ポジションが変わる気配が。
2月から4月半ばは、仕事や社会的立場に関する「整理整頓」の時間です。ここまで大きな山を越えてきて、いろいろ散漫になっていた部分をフォローしたり、過去の歩みを捉え直したり、周囲との人間関係をケアしたりと、「仕上げ」のような作業を進める人が多いでしょう。
4月26日、天王星が双子座入りします。ここから2033年頃まで「自己改革の時間」に入ります。自由を求めて、周囲がびっくりするような行動を起こす人が少なくないでしょう。
3月から5月中旬は、とてもにぎやかな雰囲気です。人がたくさん集まってきて、人気者になれそうです。これまで出会ったことがないような人々とも、仲良くなれます。新しいチームを結成する人も。
4月下旬から5月は、とても楽しく、生き生きと、のびのびと活動できる時間です。自分らしさを取り戻した!と思える場面も。
また、5月半ばから9月は、経済的にいろいろな見直しやまとめができる時間となっています。2025年半ばからの「金運の良い時間」の中で手に入れたものを整頓したり、使い途を考えたりする場面がありそうです。
6月半ば以降は「旅と学びとコミュニケーション」の時間に入ります。ここから2027年半ばまで、とにかく「動く!」時間となるでしょう。発信活動などにも力がこもります。多くを吸収し、多くを語り、急成長できそうです。
6月末から8月上旬は熱い勝負の時間です。何か新しいことを始める人、自分自身との闘いに挑む人も多いでしょう。すでに天王星も双子座にあり、何か爆発的なアクションを起こす人もいるかもしれません。「変えたい」と思っていることがある人には、素晴らしいチャンスの時間です。
9月末から11月は、熱い旅と学びの時間です。6月末からの「旅と学びとコミュニケーションの時間」に、さらに勢いが増します。
11月末から年明けは、「居場所が動く」時間となっています。引っ越しや家族構成の変化などが起こりやすい時です。身近な人としっかり話し合える時間を持てるでしょう。
この時期は人間関係が動く時間でもあり、身内だけでなく「他者」とも、濃いやり取りができそうです。
---fadeinpager---
[愛について]
8月から9月上旬、10月末から12月頭は、濃い愛の季節となっています。
フリーの人もカップルも、うれしいことが多く起こるでしょう。
2026年は全体を通して、刹那的な楽しみのためだけの愛には心が向かわず、長い未来を見越した愛を求める傾向があります。
一方、未来への愛について非常にシニカルになる人もいて、その場合は意図的に瞬間的な愛にのみ限定して、チャンスを狙う傾向が出そうです。この「長期的な愛へのシニスム」は、それを求めすぎているがゆえに、絶望している、ということがありそうです。「本当に欲しいのは長期的な愛だけれど、現実を見るとそれは叶うわけがない、だから刹那的な愛にのみ向かっていく」というような、本音の反転です。
人によって愛に対する精神的な成熟度は違っています。
年齢や社会経験を重ねても、愛に関しては幼い子どものような人もいますし、逆に、いろいろな面で未成熟なのに、愛についてはしっかりした骨太な精神的態度を確立している、という人もいます。
この時期は特に、この愛にまつわる「成熟度」が問われることになるかもしれません。前述の、「本物や完全さを求めすぎるあまり、シニスムに陥る」というのは、未成熟な態度の表れと言えそうです。ここはあくまでスタートラインであり、その先にどう進むかは、選択することができます。
天王星は、論理の星です。
もともと論理的な双子座の人々ですが、この星が入るとさらに、そのロジカルな姿勢が尖ってくるかもしれません。
一方、愛は論理では摑めない部分を多く含みます。愛のすべてが非論理的なわけではありませんし、論理に支えられて初めて成立する愛もあります。
ただ、人間がどうしても抱えている非論理、非合理な部分を、包み込むのが愛というものだとするなら、この時期の双子座の愛はどうしても、「水を包丁で切ろうとする」ような展開になりやすいのかもしれません。
水(愛)を包丁(論理)で切らない、という、ひと回り大きな論理を、ここで育てることもできると思います。
愛を生きるのはどんなに賢い人にも至難の技ですが、この時期双子座の人々は、愛の世界におけるリクツの限界と、その向こうにあるもうひと回り大きな知の世界に、足を踏み入れていくのではないかと思います。
---fadeinpager---
[おわりに]
「わからない」「難しい」「理解できない」。
そう思えることが、この世にはたくさん存在します。
「難しすぎてわからない」というのは、対象に原因を求める考え方です。
たとえば、「まったく数学の授業についていけない」と嘆いている高校生がいます。
どんなに高校数学の教科書を読んでも、理解できないのです。
周囲のアドバイスを得て、やっと勇気を出して、思い切って小学校の算数まで戻ってみたところ、ひとつひとつ階段を上り、最終的に高校数学の扉を開くことができました。
「数学が難しいからわからない」のではなく、自分の中にハードルが存在していただけでした。
ある世界に入りたいのに入れなかったとして、それはその世界から拒否されているのか。
それともあの高校生のように、自分の中に何か変えられることがあるのか。
少なくとも2026年は、自分の中にある何かを変えれば、その世界に入れてもらえるようになる可能性が高いようです。
それも、「小さな変更で、自然に入れるようになる」のではなく、もっとドラスティックな展開となる気配があります。
自分の中にある何かを勇気を出してぶち壊した時、ブラックホールのように強烈な力で、憧れた世界に吸い込まれていくのです。
件の高校生は、小学生向けの教科書を開く時、どんなに勇気が必要だったでしょうか。
自分は高校生なのに、小学生の教科書に書いてあることがわからないなんて、プライドが深く傷つきます。
恥ずかしく、情けなく、誰にも知られたくなかったかもしれません。
その、心のハードルを超えるには、勇気が要るのです。
自分で「ここから始める」ということを認め、行動するために、どんなに心の力が必要だったか、と思います。
多分、算数や数学の知識以上に、ここで「心の力」を使うことができた、ということこそが、最も大きな「自己改革」だったかもしれません。
この人は大人になって、自分と同じようなところで立ち止まっている誰かを見て、きっと適切な後押しができるでしょう。
「君はどんなにか傷ついた気持ちになっているだろう、でも、そこまで戻ることこそが、本当に立派で、価値あることなのだ」と言ってあげられるでしょう。
このような風景が見える生き方は、「自由な生き方」と言えると思います。
世間の目や固定観念に縛られず、自分や人に今、本当に必要なものを選べるのは、まさに「自由」です。
自由はいろいろなところにあります。
双子座は自由の星座ですが、2026年の双子座の人々は、今までにない、まったく新しい「自由」の風を感じることになるだろうと思います。
illustration: Shen Tanaka




