トランプ大統領、ハリー王子夫妻をアメリカから追放?

Celebrity 2024.11.21

ドナルド・トランプはハリー王子を好ましく思っていない。ハリー王子の米国滞在問題に関しては、バイデン大統領のもとで解決したはずだが、11月6日に次期アメリカ大統領に再選されたトランプが話を蒸し返す可能性は十分にある。

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インヴィクタスゲームのイベントに出席したハリー王子。(ニューヨーク、2024年11月18日)photography:AP/Aflo

アメリカ大統領選が始まってから、ハリー王子とメーガン夫人はひっそりと様子を伺っていた。カリフォルニア州モンテチートに住むふたりは失敗から学んだ。ドナルド・トランプとジョー・バイデンが戦った2020年の大統領選でハリー王子夫妻は、英国王室の原則である政治不介入、すなわち王室メンバーがなんらかの政党に肩入れすることを禁じる決まりを破り、一族の怒りを買った。夫妻が特定の名前を明確に口にしたことはなかったものの、「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人リスト」特集のインタビューで、ふたりはアメリカ人に「ヘイトスピーチや誤った情報に反対する投票を」と呼びかけていた。つまり、ふたりはドナルド・トランプに投票しないように呼びかけていたのだ。

それから4年後、再び巡ってきた大統領選でふたりは、バイデン政権下で副大統領職を務めたカマラ・ハリスの勝利を願っていたに違いない。だがそうはならなかった。11月6日、不動産王だった人物が大統領に選ばれた。根に持つタイプの人間であるトランプが、ハリー王子夫妻の過去の発言のツケを払わせる可能性は十分にある。しかも何をどう攻めればわかっている。

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ハリー王子と大麻

ハリー王子の妻、メーガン夫人はアメリカ人だが、王子はアメリカ国籍は持っておらず、ビザで米国に滞在している。妻と子どもたち(アーチーとリリベット)との暮らしが脅かされる可能性が出てきたのは、自叙伝『SPARE(原題)』で告白した過去のせいだ。王子は本の中で若いころに大麻を使用し、17歳のときに初コカインを体験したと明かしている。米国の移民政策では頑なに、薬物使用を入国拒否やビザ更新却下の理由にしていることを考えれば、告白すべきではなかった。

2023年、保守系の団体ヘリテージ財団は、国土安全保障省(DHS)に対し、ハリー王子の入国管理書類の公開要請を行ない、ハリー王子の在留資格を問う動きをおこなったと仏「ポワン・ド・ヴュ」誌は報じている。この要請はこれまで拒否されてきたが、トランプ政権成立後は前向きの検討がおこなわれる可能性がある。そもそもドナルド・トランプは、エリザベス女王に対してこそ大いに尊敬の念を抱いているが、亡命カップルに対しては嫌悪感を感じていることを隠していない。しかもトランプは2024年2月、「デイリー・エクスプレス」紙の取材に対し、自分が再選されればハリー王子の入国記録を入念にチェックし、在留資格があるかを検討する可能性があると明言している。

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和解のきざし

在留資格を失ったら、ハリー王子夫妻にとって大きな痛手だろう。ハリー王子もメーガン夫人も、米国以上に英国での評判が芳しくない。王室ファンはふたりが王政に対して反発したことや、2020年初めにオプラ・ウィンフリーとのインタビューで爆弾発言をし、バッキンガム宮殿での人種差別行為を糾弾したことを忘れてはいない。3年後のハリー王子の自叙伝で糾弾はさらにエスカレートした。王室メンバーの一人ひとりを攻撃しつつ、とりわけ非難の矢が向けられたのは王位継承者である兄ウィリアム皇太子の行動で、凶悪で怒りっぽい男として描かれている。

和解のきざしはあり、とりわけ国王チャールズ3世とキャサリン皇太子妃のガン発表後、そうした期待が高まっている。もっともいまのところハリー王子夫妻はイギリス王室との距離を保ちつづけている。今年、ハリー王子はわずかな回数ながら実家を訪れた。可能性としてはかなり低いが、ハリー王子が徐々にイギリスに戻ってくることが考えられなくもない。あるいは最近住居を購入したポルトガルなど、別の国に住むことを夫妻は選ぶかもしれない。

From madameFIGARO.fr

text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr)

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