ポール・マッカートニーと17年間人生をともにしてきたナンシー・シェヴェルとは?
Celebrity 2024.12.05
65歳のこの裕福なアメリカ人女性が、名高い元ビートルズのメンバーと情熱的な愛の物語を繰り広げて20年ほどになる。彼女のプロフィールをたどろう。
ポール・マッカートニーと妻のナンシー・シェヴェル。(クリーブランド、2015年4月18日)photography: Getty Images
ロンドン、2011年10月9日に「ラヴ、ラヴ・ミー・ドゥ(僕を愛して)」。元モデルのヘザー・ミルズとの嵐のような(そして高額な)離婚から3年後、ポール・マッカートニーはウェストミンスター市庁舎で、アメリカの裕福な実業家の娘であるナンシー・シェヴェルと結婚した。彼女とは、交際4年目に婚約している。招待客には彼の娘ステラ・マッカートニーや、元ビートルズのメンバーのリンゴ・スターもいた。
ポール・マッカートニーとの出会いについては、あまり多くは知られていない。ただし、彼女とリバプール出身の歌手との恋愛関係は2007年の夏に始まったと言われている。場所は両者がそれぞれ不動産を所有していたハンプトンズである。当時、ポールは65歳で、まだ2番目の妻ヘザー・ミルズと結婚していた。一方、アメリカ人の彼女は48歳で、ロングアイランドで政治活動をしている弁護士ブルース・ブレイクマンという男性と結婚していた。
数ヶ月後の2007年11月7日、ふたりは初めて、ハンプトンズのビーチを歩きながらキスを交わし、その後近くのカフェでコーヒーを飲んでいるところをキャッチされた。
2007年11月7日付『デイリー・ニュース』の一面。photography: Getty Images
その後、ふたりは何度も一緒にいるところを目撃される。雑誌「ピープル」は、カップルの象徴的な目撃情報を紹介した:2008年3月のカリブ海での豪華なバカンス、同年8月の伝説的なルート66を巡るロードトリップ、2008年9月のイスラエルでのポール・マッカートニーのコンサート、そして数週間後のステラ・マッカートニーのファッションショーなどだ。
時が経つにつれ、ナンシー・シェヴェルはポール・マッカートニーの傍らに自然と居るようになった。このカップルを最初に認めたのは、ほかならぬポールの娘であるステラ・マッカートニーだった。とある情報筋は、「彼女は父親の幸せを喜んでいる」と2009年に雑誌「ピープル」に語った。
---fadeinpager---
ビジネスウーマン
1959年11月20日、ニューヨーク生まれのナンシー・シェヴェルは、トラック業界の経営者であるマイロン「マイク」シェヴェルの娘で、1977年にニューイングランド・モーター・フレイトを買収し財を成した人物だ。英雑誌「クローサー・ウィークリー」によれば、「子どもの頃、玩具のトラックに魅了されていた」という。アメリカ人のナンシーは、父親の足跡をたどり、アリゾナ州立大学で輸送学を学んだ。当時、彼女はその学部で唯一の女性だった。その後、1983年に家業に参加し、あっという間に副社長に就任する。しかし、2019年には状況が一転した。ナンシーは、数百万ドルの負債を抱えた結果、会社を破産させることを余儀なくされた。並行して、彼女は2001年から2011年までアメリカ最大の公共交通機関、ニューヨークのメトロポリタン交通局の理事会にも在籍していたことが知られている。
私生活では、大学で知り合ったブルース・ブレイクマンと23年間を過ごした。ふたりの結婚生活では息子アーレン・ブレイクマンをもうけた。しかし、夫婦仲は破綻し、2008年12月に正式に離婚した。
---fadeinpager---
思いやりのある夫
第51回グラミー賞授賞式に登場したポール・マッカートニーとナンシー・シェヴェル。(ロサンゼルス、2009年2月8日)photography: Getty Images
ポール・マッカートニーにとって、最初の結婚は幸せだったが、1998年にリンダががんで亡くなり、悲嘆にくれた。その後、1999年に元モデルのヘザー・ミルズと出会った。ヘザーは事故で片足を失っていた。ふたりは2002年、アイルランドで豪華な結婚式を挙げた。しかし、この結婚はすぐに不和を生じ、最終的には2008年に壮絶な離婚という結末を迎えた。この離婚でポール・マッカートニーは莫大な慰謝料を請求され、ヘザー・ミルズは激しい交渉の末、2430万ポンド(当時で48億円)を手に入れた。
最初の妻リンダ・イーストマンの死、そしてヘザー・ミルズとの泥沼の(そして高額な)離婚にもかかわらず、ポール・マッカートニーは決して愛をあきらめなかった。そして、ナンシー・シェヴェルとは、もう17年間も順調に愛を育んでいる。2023年1月31日に自身のウェブサイトで公開されたインタビューで、ビートルズのスターは自身の作品の中心的なテーマである家庭、家族、愛について語っている。「良い夫の役割とは何ですか?」と尋ねられたポール・マッカートニーは、「思いやりとロマンチックさを心がけること」、そして「相手の役に立つこと」という3つの要素を挙げた。ビートルズの数々のラブソングの作詞・作曲を手掛けたポール・マッカートニーは、毎年2月14日のバレンタインデーに手を抜かないことを認めている。「バレンタインデーは完全にやり過ぎてしまう」と彼は認めている。その後、ポールは妻への気配りを詳しく語った。「カードが一枚だけじゃなくて、部屋中に隠してある。時にはそのお楽しみが次の日まで続くこともある。ちょっとやり過ぎかも。でも、楽しむチャンスがあれば、徹底的に楽しむよ! クリスマスにはツリーのライトや飾り付けに夢中になる。要するに、やり過ぎちゃう。」ラブソングを次々とヒットさせたアーティストらしいエピソードと言えるだろう。
---fadeinpager---
From madameFIGARO.fr
text: Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi