メーガン夫人のパワハラを告発したスタッフ、ウィリアム皇太子の側近に。
Celebrity 2025.05.02
「ジェイソンはウィリアム皇太子に対する忠誠を証明し、その見返りを受けたのです」2023年4月17日、メーガン夫人のパワハラの告発の発端となった元広報担当官が、ウィリアム皇太子が創設したアースショット賞の責任者に正式に任命された。

ウィリアム皇太子一家とハリー王子一家の間で新たな対立か? 4月17日、ウィリアム皇太子は、ジェイソン・ナウフがアースショット賞CEOの就任したことを正式に発表した。この賞は、環境に配慮した革新的な取り組みを表彰するウィリアム皇太子の国際的な環境イニシアチブで、これまではハンナ・ジョーンズが指揮を執っていた。ウィリアム皇太子は声明の中で、信頼できるパートナーとしてジェイソン・ナウフを称賛した。「賞の未来と、まだ残された緊急の課題を考える中で、ジェイソンと共に次の5年間、そしてその先を描いていけることを楽しみにしています」
経験豊富でありながらも物議を醸す人物が第一線に復帰する任命となった。ジェイソン・ナウフは王室の内情に詳しく、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が共に設立したチャリティ財団「ロイヤル・ファウンデーション」のディレクターを務め、その後、ふたりの広報担当としても活動していた。しかし、2018年にはケンジントン宮殿でメーガン夫人のパワハラを告発した人物としても知られている。その当時、ジェイソン・ナウフはメーガン夫人の広報担当者だった。この告発は、国王チャールズ3世のふたりの息子たちの関係に深刻な影響を及ぼし、長らく両者の関係を分断させる要因となった。
手紙の存在

その年、ウィリアム皇太子の私的秘書を務めていたサイモン・ケースに宛てた手紙の中で、ジェイソン・ナウフは「メーガン夫人が2名のアシスタントを辞めさせ、3人目のスタッフの信頼も損ねた」と主張した。「彼女は常に誰かを標的にしようとしています。彼女はYを威圧し、その信頼を損なおうとしているようです。我々は、容認できない行動を目撃したという証言を次々と受け取っています」と彼は記していた。
この手紙の存在が明らかになったのは2021年、メーガン夫人とハリー王子が司会者オプラ・ウィンフリーとの衝撃的なインタビューが放送される数日前のことだった。カリフォルニアに移住したばかりの夫妻にとって、この発言は大きな騒動を引き起こし、王室との関係においておそらく引き返せない一線を越えたことを意味した。一方、ハリー王子夫妻は、王室のあるメンバーがメディアと共謀し、息子アーチーについて人種差別的な発言をしたと非難した。その発言が公にされたタイミングは、彼らを信用失墜させようとする試みと受け取られた。
メーガン夫人は、報道を通じて発表した声明の中で、「この新たなバッシングに深い悲しみを感じている」と述べ、さらに自身がハラスメントの被害者であったことを改めて強調し、「苦しむ人々やトラウマを抱えた人々のために、自らの活動を続けていく所存です」と表明した。
「後悔していない」

ジェイソン・ナウフは、自身の行動について一貫して責任を持ち続けてきた。今年2月、オーストラリアの報道番組「60ミニッツ」のインタビューでは、「まったく後悔していない」と語りつつも、その後は公の場で控えめな姿勢を保ってきた。ウィリアム皇太子に近しい関係者の間では、今回の人事は驚くべきことではないと受け止められている。元同僚のひとりは、ニュースサイト「デイリー・ビースト」に対してこう語っている。「ジェイソンはウィリアム皇太子に対する忠誠を証明し、その見返りを受けたのです。」また、「彼はメーガン夫人との非常に不快な状況の渦中に巻き込まれましたが、ただ真実を語っただけです。彼は信頼できる人物のひとりです」と語る元同僚の声もある一方で、ジェイソン・ナウフ本人は、新たな任命に対し次のようにコメントしている。「アースショット賞のCEOに任命されたことを大変光栄に思います。この素晴らしいチームとコミュニティと共に、地球の未来のために掲げたミッションを推進していけることを心から楽しみにしています。この賞の意義は非常に大きく、私はその責務を果たす準備ができています。」
もっとも、今回の人事は公式には純粋に職務上の判断とされているが、これによりアメリカに暮らすハリー王子夫妻側では、かつてのわだかまりが再燃する可能性も否定できない。
From madameFIGARO.fr
text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi