「ピニャータのように感じた」ジェニファー・アニストンがブラッド・ピットとの離婚についてかつてないほど語る。
Celebrity 2025.08.15
普段はあまり語らない「フレンズ」のスター、ジェニファー・アニストンが、雑誌「ヴァニティ・フェア」の最新のインタビューに応じた。そのなかで彼女は、アンジェリーナ・ジョリーに一目惚れしたブラッド・ピットによってもたらされた痛ましい離婚、そしてマシュー・ペリーが残した喪失感について語っている。
ニューヨークの街中でのジェニファー・アニストン。(2024年7月28日、ニューヨーク)photography: James Devaney / GC Images
この出来事は、誰もが知る有名な話だ。2005年初め、ジェニファー・アニストンの世界は音を立てて崩れ去った。ドラマシリーズ「フレンズ」でレイチェル・グリーンを演じ、世界的に知られるようになった彼女は、すべての女性にとって最悪の悪夢を経験することになる。夫であり、圧倒的な魅力を放つブラッド・ピットが、別の女性、妖艶なアンジェリーナ・ジョリーに恋をしてしまったのだ。それはアクション映画『Mr. & Mrs. スミス』の撮影中のことだった。ジェニファー・アニストンは深く傷つき、裏切られた。彼女の屈辱はあらゆるゴシップ誌の一面を飾り、ブラッド・ピットが不倫していたと報じられた。結婚中に彼は一線を越えてしまったのか? その噂が公式に確認されることはなかったが、離婚からわずか数か月後、ブラッド・ピットはアンジェリーナ・ジョリーと共に暮らし始めた。家族を築くことを夢見ていた「フレンズ」のスターにとって、それは"ハリウッド屈指の美男"との未来が崩れる瞬間だった。
8月11日(月)、アメリカ版雑誌「ヴァニティ・フェア」の新しいインタビューで、ジェニファー・アニストンはあの痛ましい時期を振り返り、後に「ブランジェリーナ」と呼ばれることになるハリウッドで最も象徴的なパワーカップルとの「恋愛の三角関係」について、かなり意外な形で言及した。「あの頃は、自分がとても無防備な時期だった」と彼女は回想している。
結婚生活の崩壊をめぐる報道は、すでに打ちひしがれていた彼女の心にさらに痛みを与えた。「当時のジャーナリズムは、まるで格闘技のようだったわ。私たちみんな少しトラウマになったくらい。そのせいで、インタビューはいまでも少しパニックになってしまう。自分の言葉がどう曲解されて、文脈から切り離されるのか、いつも心配になるの」と、彼女は自分たちの世代の俳優たちの状況を振り返りながら語った。
---fadeinpager---
「まるで"ピニャータ"」
女優は現在、この避けられなかったメディアの嵐を、淡々と振り返っている。かつてブラッド・ピットとともに、ハリウッドで最も華やかなカップルのひとつを形成していた彼女に降りかかった報道の嵐だ。「人々にとっては、これほど面白い読み物はなかったのよね。連続ドラマがなければ、ゴシップ誌があったわけだし。こんなことが起こるのは残念だけれど、でも起こってしまったのよ」と、彼女は「ヴァニティ・フェア」の誌面で分析している。
2005年、ジェニファー・アニストンはこのすべてを「個人的なこと」と受け止め、自分がまるで「ピニャータ」のように感じていたという。「私は打たれ強い性格ではなかったので、影響を受けないわけにはいかなかったわ」と彼女は認める。「私たちは人間なのよ、信じたくない人もいるけれど。『自分で望んだんでしょ、なら覚悟しなさい』なんて言う人もいる。でも実際には、そんな契約をした覚えはないの」と語った。
ジェニファー・アニストンは、ブラッド・ピットとの別れを、別のアメリカ人俳優ジャスティン・セローの腕の中で癒したという。ふたりは2011年、ロマンティック・コメディ『ふたりのパラダイス』の撮影中に恋に落ちた。ジャスティン・セローと共に、ジェニファーはよりシンプルで控えめな生活を取り戻すことができた。しかし、ふたりのロマンスは長くは続かなかった。7年間の同棲生活、3年間の結婚生活、そして実現しなかった「子ども計画」の末、2018年に離婚を発表したのである。
新たな恋の相手は催眠療法士?
それ以来、ハリウッドで最も注目される独身女性の恋愛事情をめぐり、多くの噂が飛び交っている。4月初め、アメリカのメディアは、当時人気俳優のペドロ・パスカルとの交際を報じた。ふたりはウエストハリウッドの高級レストランでふたりきりのディナーを楽しんだというのだ。さらに一部のタブロイド誌は、理由は不明ながら、彼女が......バラク・オバマと関係を持っているとまで主張した。しかし、この突飛な噂は、本人がジミー・キンメルの番組に生出演して即座に否定している。
56歳の「ザ・モーニングショー」のスターは、人生コーチであり催眠療法士のジム・カーティスと再び恋に落ちたとみられる。ジムは白髪混じりの髪の魅力的な男性で、ここ数週間、特に7月初めにマヨルカでのロマンティックなデートの際など、何度もふたりが写真に収められている。
『デイリー・メール』に掲載された写真を見る限り、疑いの余地はほとんどないが、ジェニファー・アニストンは現時点でこの新しい恋を公式には発表していない。9月17日からApple TV+で配信が始まる待望のドラマシリーズ「ザ・モーニングショー」シーズン4のプロモーションに合わせて、今後数週間のうちにこの一歩を踏み出すのだろうか。
元夫のブラッド・ピットは最近、31歳年下の新恋人イネス・デ・ラモンと共に、新作映画『F1/エフワン』ののプレミアでレッドカーペットに姿を見せるなど、公の場への登場を重ねている。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のスターとしても知られる彼は、8年以上にわたる法廷闘争を経て、2024年12月30日にアンジェリーナ・ジョリーとの離婚を正式に成立させた。ある時代の終わりであり、60代となった彼にとって新たな時代の始まりでもある。
ブラッド・ピット同様、ジェニファー・アニストンも現在、新たな恋にチャンスを迎えているものの、再び傷つき失望することを恐れて、より慎重になっているようだ。『デイリー・メール』に語ったブラッド・ピットの近しい関係者によれば、俳優は「ジェンがこの男性と恋に落ちて、彼が彼女のことを本当に理解してくれるように見える。これ以上うれしいことはないよ」と語っている。女優自身も、一夜にしてアンジェリーナ・ジョリーのもとへ去った彼を許したという。深く残った傷でさえ、時が経てば癒えるものだという証だ。
一方、過去に経験したさまざまな辛い出来事は、消えることのない痕跡を残している。その代表が、「フレンズ」で共演したマシュー・ペリーの悲劇的な死である。忘れがたいキャラクター、チャンドラーを演じた彼は、長年依存症と闘っていたが、2023年10月28日、ロサンゼルスの自宅のジャグジーでケタミンの過剰摂取により溺死した。「私たちにできることはすべてやったわ。でも、まるでずっと前からマシューのことで涙を流していたかのように感じたの。彼が病気と闘う姿は、本当に辛くて胸が張り裂けそうだった」とジェニファー・アニストンは「ヴァニティ・フェア」で語っている。「私たち皆んなにとっても、ファンにとっても辛い出来事だったけれど、私の中の一部は、これでよかったと思っている。彼がこの苦しみから解放されたことを嬉しく思う。」マシュー・ペリーは単なる同僚以上に心の兄弟のような存在であり、ジェニファー・アニストンはその思い出を永遠に心に刻んでいる。
From madameFIGARO.fr
text: Solene Delinger (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi