ヨーロッパ最年少の王位継承者となった、ルクセンブルクの5歳のシャルル皇太子とは?
Celebrity 2025.10.13
ルクセンブルク大公アンリが長男のギヨームに譲位したことで、ギヨームの長男シャルルが、わずか5歳にしてルクセンブルク大公国の新たな皇太子となった。
ルクセンブルク大公宮殿のバルコニーで父ギヨーム5世の腕に抱かれるシャルル皇太子。(2025年10月3日)photography: Mischa Schoemaker/ABACA
シャルル皇太子は5歳の誕生日を数ヶ月前に祝ったばかり。2025年10月3日にルクセンブルク大公位継承者第1位となり、ヨーロッパ、いや世界で最も若い皇太子となった。それはこの日、祖父のアンリがシャルルの父であるギヨームに譲位したからだ。
幼いシャルル皇太子が、やがてはルクセンブルク大公国の君主として国家元首になる自分の運命を理解しているかどうかは定かではない。いずれにせよ、彼が2020年5月10日、コロナ禍のさなかに誕生したときには、父や祖父の誕生時と同様、喜ばしい知らせを祝してルクセンブルク大公国全土で21発の祝砲が撃たれた。ただし感染対策のため、ルクセンブルク大公家と言えども家族と赤ちゃんの初面会はビデオカメラを通じてだったことはやや異例だった。
国民の人気者
ルクセンブルク大公国の国民に愛される少年は、生後わずか5か月間で3回の公式行事に参加するなど、すでに未来の君主としての準備が着々と進められている。両親と共に公の行事に参加する少年はカメラの前でも物おじしない自然体のふるまいを見せている。2025年3月には、自分の名を冠した学校「プリンス・シャルル学校(Schoul Prënz Charles)」の開校式に出席し、生徒や教師たちに囲まれて、ニコニコと好奇心旺盛に歩き回る姿を見せた。まるで将来の役割の心備えがすでにできているようだ。
2024年9月には教皇フランシスコとの歴史的な会見があった。教皇が亡くなる半年ほど前のことだ。最初はやや緊張した面持ちだった少年は次第に打ち解け、教皇と大きな笑顔を交わしていた。教皇も少年がすっかり気に入った様子だった。
生き抜く力を育てたい
未来の君主である前に、シャルル皇太子はまず、2023年3月に生まれた弟フランソワの優しい兄でもある。「2人はよくふざけて笑っています。シャルルがおどけて弟を笑わせると、弟はもっとやってとせがんでいますね」と、今や大公妃となった母親は2023年12月の「ポワン・ド・ヴュ」誌の取材で語っている。
「親なら誰でもそうでしょうけれど、息子が幸せで充実した人生を歩んでほしいと願っています。心穏やかに暮らし、困難に直面しても対処できる土台を整えてあげたい。遅れ早かれ、困難には誰でも直面するものですから。教育面では自由に伸び伸びと育つための環境を整え、同時に息子を取り巻く世界で生き抜く力を育てたいものです」
From madameFIGARO.fr
text: Louise Ginies (madame.lefigaro.fr)