モナコのシャルレーヌ公妃、結婚以来初めて公の場でティアラを着用。
Celebrity 2025.11.26

11月19日(水)、モナコのシャルレーヌ公妃は、建国記念日を祝うガラに出席し、2011年の結婚式以来となるティアラを着用して大きな注目を集めた。

ロレンツ・ボイマーによるティアラ「エキューム」を着用したモナコのシャルレーヌ公妃。(2025年11月19日、モンテカルロ)photography: Pool/ABACA
ミニマルでありながら象徴的で非常に貴重なティアラだ。11月19日、モナコのシャルレーヌ公妃は、建国記念日を祝うガラにティアラをまとって姿を見せたが、これはモナコ公国ではきわめて珍しいこと。イギリスのキャサリン皇太子妃やスペインのレティシア王妃が公式行事や華やかな社交の場でティアラや王冠を身につけるのは決して珍しくない一方、モナコ公室グリマルディ家がティアラを身につけるのは非常に稀で結婚式でさえほとんど目にすることはない。しかし、モナコの年間行事の中でも特に重要な一日であるこの日、アルベール2世大公の妻はその慣例に例外を設けたのである。
この水曜日の夜、シャルレーヌ公妃は「エキューム」と呼ばれるティアラを着用した。その名前は「ダイヤモンドの泡」を意味する。このティアラは、結婚式の際に、シャルレーヌ公妃のパーソナルジュエラーに選ばれたロレンツ・ボイマーが制作したもので、ラウンドダイヤモンドとバゲットダイヤモンドのパヴェが施され、さらに11個のペアシェイプのダイヤモンドがあしらわれている。最大のダイヤは単独で8カラットにもなる。ドイツ系フランス人ジュエラーの公式サイトによれば、このティアラの第一の特徴は、ヘアアクセサリーとしても、ブローチとしても着用できる点。第二の特徴は、そのアシンメトリーな形状で、クラシックなティアラよりも固定が難しいことである。軽やかな構造で動きを感じさせるこのティアラは、モダンで大胆なデザインが魅力。クラシックなティアラのように華やかな夜に限らず、日常の装いにも気軽に取り入れられる一品だ。
結婚式以来、シャルレーヌ公妃がこのティアラを身につけるのは今回が初となる。2011年7月2日、当時33歳の元水泳選手である公妃は、ジョルジオ アルマーニ プリヴェの輝く白いドレスに身を包み、この特別に自ら選んだ名高いティアラを着用して登場した。このティアラは、海への情熱という共通の想いに着想を得たものだ。公妃はかつての水泳チャンピオン、そしてジュエリーデザイナーはサーフィン愛好家というふたりの趣味を映している。「この作品こそ唯一無二で、公妃の心を射止めることに成功しました」とロレンツ・ボイマーは語る。
ティアラは身につけなかった
2011年の結婚に際し、雑誌『ヴォーグ』のインタビューで、シャルレーヌ公妃はティアラを身につけなかった理由について次のように語っている。「結婚式ではティアラは身につけませんでした。その代わりに、カロリーヌ・ド・モナコ妃が祖母のものだった素晴らしいダイヤの髪飾りを貸してくださったのです。ヴァン クリーフ&アーペル製のティアラもありましたが、まずはモナコ海洋博物館に展示することにしました。最初の公務の際に身につけるつもりです。」結局、このティアラは2014年発売の雑誌『Holà』などの写真撮影の際にのみ使用され、公式の場で着用することはなかった。1200個のダイヤモンドとサファイアが波打つような模様で配されたこの作品もまた、シャルレーヌ公妃の海への想いを象徴するものとなっている。
それから約15年後、シャルレーヌ公妃は再びお気に入りのデザイナー、アルマーニのオフホワイトのマキシドレスを選び、ジュエリーと合わせていた。スパンコールで華やかに飾られたドレスも素敵だったものの、それ以上に、15年近く前の結婚式を思い起こさせる温かく象徴的なジュエリーの輝きが際立ち、見る者の目を引いた。

2025年11月19日の建国記念日を祝うガラに出席したモナコのアルベール2世大公とシャルレーヌ公妃。photography: Pool/ABACA
From madameFIGARO.fr
text: Louise Ginies (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi






