一歩踏み出す勇気をくれる、コッポラ監督の妻の初長編。
Culture 2017.08.01
南仏からパリへの旅と美食、男女の会話が誘う憩いと追憶。
『ボンジュール、アン』
映画作りの大成功と大失敗をともにくぐり、大監督コッポラの守護者であり続けた妻エレノアが、80歳に差しかかって撮った小品。フィクション初監督に気負い込んだ化粧っ気はない。撮影トラブル禍の監督と別行動をとってカンヌからパリへと旅する妻アンの気ままな足取りを、「こんにちは」の挨拶のようにさりげなくスケッチする。同行する色男の美食攻勢と話術を適度に楽しみつつ、熟年の若やぎを自己演出する。アンのいたずらっぽさを、ダイアン・レインが柔和に好演。
『ボンジュール、アン』
監督・脚本/エレノア・コッポラ
2016年、アメリカ映画 92分
配給/東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中
http://bonjour-anne.jp
監督・脚本/エレノア・コッポラ
2016年、アメリカ映画 92分
配給/東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中
http://bonjour-anne.jp
*「フィガロジャポン」2017年8月号より抜粋
【関連記事】
シャイで愛にあふれた、噛み合ない父と娘の物語。『ありがとう、トニ・エルドマン』
フランス映画祭レポート:今年は豊作!!!!
新連載スタート!「齊藤工 活動寫眞館」について
réalisation : TAKASHI GOTO