フィガロが選ぶ、今月の5冊 村上春樹の創作の秘密を、川上未映子が訊き尽くす。

Culture 2017.08.19

『みみずくは黄昏に飛びたつ』

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川上未映子、村上春樹著 新潮社刊 ¥1,620

芥川賞作家にして10代の頃からの愛読者という川上未映子が『騎士団長殺し』を刊行したばかりの村上春樹に3日間にわたるインタビューを敢行。聞き手の川上の村上作品に対する敬意と情熱に、まず圧倒される。19歳の時、震災後の神戸で開かれた村上春樹の朗読会に行った時の思い出を皮切りに、周到かつ縦横無尽に繰り出される質問の数々は、村上本人が「退屈している暇はなかった」と感嘆するほど。最新作の誕生秘話はじめ、創作の秘密に迫るのみならず、同時代を生きる作家の小説を読み続けることの意義と幸福について思いをはせずにはいられない。

*「フィガロジャポン」2017年8月号より抜粋

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réalisation : HARUMI TAKI

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