音楽に初めて触れる、パリの子どもたちが奏でる物語。

Culture 2018.09.23

回り道して子らが目指すのは、フィルハーモニー・ドゥ・パリ。

『オーケストラ・クラス』

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舞台は移民の子が多く通うパリ19区の小学校。西洋の楽器と無縁だった児童を相手に、バイオリン教室が開かれる。演奏の仕事を失ったにわか教師ダウドは、騒々しく集中力ゼロの問題児たちにお手上げ状態だ。けれど、音楽の才を秘めた内気なアフリカ系の少年を取っかかりに、調子外れながら教室内に無二の合奏が生まれてゆく。子どもと親身に膝突き合わせ、活気あふれる内発的な演技を辛抱強く引き出したのはアルジェリア出身の新鋭監督。パリの裏町の屋上で皆が自主練する場面の詩情など、胸が温かくなる。

『オーケストラ・クラス』
監督/ラシド・ハミ
2017年、フランス映画 102分
配給/ブロードメディア・スタジオ
ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開中
www.orchestra-class.com

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*「フィガロジャポン」2018年10月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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