英国から、ソウルフルな歌声で魅了する大型新人が登場。
Culture 2018.09.25
音楽シーンを騒然とさせる、クールなUKソウル。
『ロスト・アンド・ファウンド』/ジョルジャ・スミス
ホステス ¥2,592
ローリン・ヒルやエイミー・ワインハウスなどを彷彿とさせる逸材が現れた。R&Bやヒップホップのシーンではどちらかというと男性の大型新人が多かった印象だが、彼女の登場で一気に変わることだろう。英国出身のジョルジャ・スミスはまだ21歳になったばかりのニューフェイス。しかし、すでにドレイクに認められて彼のアルバムにゲスト参加し、ケンドリック・ラマーがプロデュースしたサントラにもその名を連ねるなど、早くも大物感がある。
待望のデビュー作は、その大物感の期待を裏切らない出来栄えだ。ディープでソウルフルな歌声が、一気に空気を震わせる。ファッショナブルな雰囲気はシャーデーにも通じるし、レゲエやヒップホップもこなせる器用な一面もあるが、その若さを忘れさせるくらい重厚感を表現することも可能。間違いなく今後のブラックミュージックを牽引する存在になるはずだ。
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*「フィガロジャポン」2018年9月号より抜粋
réalisation : HITOSHI KURIMOTO