フィガロが選ぶ、今月の5冊 舞台はNYのレストラン、女流作家の鮮烈なデビュー作。

Culture 2019.03.17

ニューヨークを舞台に、ひとりの女性の成長を描く。

『スウィートビター 恋とワインと人生のレッスン』

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ステファニー・ダンラー著 吉嶺英美訳 TAC出版刊 ¥1,728

オハイオの片田舎からニューヨークにやってきた22歳のテスは、一流レストランの給仕の職を得る。面接でどんな本を読んでいるか聞かれた彼女が「いまの自分には合わないと思うから、これまで読んだ本は置いてきた」と答える場面も印象的。テスは、新しい場所で自分だけの人生を発見したいと願う女の子なのだ。仕事は思った以上にプロフェッショナルな世界で、富裕層の人々の舞台裏を目の当たりにする。バーテンダーのジェイクとの恋も一筋縄ではいかない。著者自身の体験を基にしたリアルな成長物語。

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*「フィガロジャポン」2019年2月号より抜粋

réalisation : HARUMI TAKI

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