フィガロが選ぶ、今月の5冊 写真家・石川直樹の20年の軌跡をおさめた写真集。

Culture 2019.06.03

旅する写真家・石川直樹の20年にわたる活動の集大成。

『この星の光の地図を写す』

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石川直樹撮影 リトルモア刊 ¥5,940

写真家・石川直樹が北極から南極までを踏破したのは22歳の時。23歳で七大陸最高峰を登頂。極地をおそれぬ冒険家、登山家は旅する民俗学者でもある。飽くなきフィールドワークの根底に、辺境といわれる地で自然と共生する人々に対する深い敬意がある。「家の玄関を出て見上げた先にある曇った空こそがすべての空であり、家から駅に向かう途中に感じるかすかな風のなかに、もしかしたら世界のすべてが、そして未知の世界にいたる通路が、かくされているのかもしれません」。20年の軌跡をおさめた写真集は未来を考える示唆に富んだ地図になるだろう。

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*「フィガロジャポン」2019年5月号より抜粋

réalisation : HARUMI TAKI

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