カフカの遺稿を舞台化!? KERAが挑む奇抜なステージ。

Culture 2019.10.16

誰も読んだことのない遺稿から、カフカの心象に迫る。

『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』

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KERAとKAATとの初タッグとなる作品。カフカのポートレートを中央に、ビジュアルも不思議感いっぱい。

不条理作家フランツ・カフカの世界にケラリーノ・サンドロヴィッチが挑むのだが、それはとんでもない“大ウソ”から始まる。『失踪者』『審判』『城』に続く、カフカ第4の長編小説の遺稿が発見され、それを舞台化するという設定。が、そもそもそんな遺稿なんてないのだから。タイトルとなっているドクター・ホフマンのサナトリウムは、結核を患ったカフカが最後の数カ月を過ごした療養所という。終焉の時を見つめながら、彼が小説を書いていたとしたら……? カフカにも造詣の深い劇作家ならではの奇抜な仕掛けに興味がふつふつと湧いてくる。

予測不能の舞台に実力派の俳優たちが集まった。今回がKERA作品初参加となる多部未華子。舞台女優としての新しい顔が見られそうだ。瀬戸康史、音尾琢真、渡辺いっけい、麻実れいなどが共演。振り付けをカンパニーデラシネラの小野寺修二が手がける。

『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』
KAAT神奈川芸術劇場ホール(横浜・日本大通り)
日程:11/7~24
全席指定 S席¥9,500、A席¥7,500 ※ U24、高校生以下、シルバー割引あり。

●問い合わせ先:チケットかながわ
tel:0570-015-415
※11/28~12/1兵庫、12/14、15福岡、12/20~22愛知にて公演あり。
www.kaat.jp

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*「フィガロジャポン」2019年11月号より抜粋

réalisation : KAORI SHINDO

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