シンプル&エレガントな、ケイティ・ホームズの着こなし。
Culture 2019.11.13
斬新なファッションで全身を飾って人気を集めるセレブもいれば、さりげないおしゃれで日常スタイルのインスピレーション源になってくれるセレブもいる。カジュアルなエレガンスの筆頭に挙げられるケイティ・ホームズのスタイルを徹底解剖する。
デニム×ショート丈ニットからリトル・ブラック・ドレスまで、ベーシックを巧みに着こなして、タイムレスな装いの強さを再認識させてくれるケイティ。(アメリカ・ニューヨーク、2019年9~10月)photos : Abaca, Getty images
6年続いたジェイミー・フォックスとの交際が破局したばかりの女優ケイティ・ホームズ。彼女のニュースがファッション誌で大きく取り上げられたのは、夏の終わりのこと。シンプルなカシミアのカーディガンを同色のブラに合わせたコーディネートが話題を呼んだのだ。カーディガンとブラトップは、ベーシックに巧みな再解釈を加えたスタイルを提案して目下人気上昇中のニューヨークのブランド「Khaite(カイト)」のアイテム。テレビシリーズ「ドーソンズ・クリーク」でブレイクし、トム・クルーズとの結婚・離婚を経て、一時期忘れられていたケイティだが、この件でファッションの世界に見事復帰を果たした。
シンプル礼讃
この着こなしがセンセーションを巻き起こしたのは、ジェイミー・フォックスとの破局後というタイミングも大きかった。けれどスタイリングそのものは、仕立てがよく素材が良質であれば、シンプルな装いでも洗練されたスタイルは実現できるという基本を再認識させてくれる。勢いに乗ったケイティはその後、頻繁にカメラの前に登場し、とくにニューヨーク・ファッションウィークの時には、いくつものショーの最前列を飾った。ファッションウィークという特別な時期だけに、斬新なファッションに身を包んだ人々が街にあふれる中で、ケイティの装いはタイムレスな装いの力を静かに主張していた。
多くの人がトレンドを追いかける現状と逆行するように、いまやスタイリストもつけず自分で服を選んでいるケイティ。彼女が先例となって、カプセル・ワードローブというエシカルかつエコノミックなコンセプトに魅了される女性たちが今後増えて行くかもしれない。カプセル・ワードローブとは、多くを持たず、厳選したものだけを持つという発想から生まれた概念だ。マスキュリンなウールのコート、デニムのシャツ、ストレートデニム、上質なブレザーは、どれも流行りすたりとは無縁のアイテム。リトル・ブラック・ドレスもそう。シンプルなだけに、鮮やかな赤のリップとドット柄ストッキングを合わせれば、ぐっと華やかさを増す。シンプルが手抜きなんて、もう言わせない。
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デニムシャツ
シンプルなTシャツに、デニムシャツ、ウールのカーディガン。ベーシックアイテムは重ね着にぴったり。(アメリカ・ニューヨーク、2019年9月5日)photo : Getty Images
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主役は1点
ケイティは新たなヴィクトリア・ベッカム? ケイティもヴィクトリアも、主役アイテム1点でスタイリングをまとめるシンプルな着こなしが得意。ここでの主役は、カーゴパンツとメンズパンツ、サルエルを合わせたようなシルエットのパンツ。(アメリカ・ニューヨーク、2019年9月9日)photo : Abaca press
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スーツ
ミッドナイトブルーのサテンが美しい、パジャマシルエットの洗練されたパンツスーツで華やかな雰囲気に。(アメリカ・ニューヨーク、2019年9月26日)photo : Getty Images
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スニーカー
これからはウエスタンブーツやラウンドトゥパンプス、レンジャーズブーツの季節だが、どんな着こなしにも合うシンプルな白のスニーカーも忘れてはいけない。(アメリカ・ニューヨーク、2019年10月14日)photo : Abaca press
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カジュアル・ラディカル
ブラックデニム×グレーのニットx黒のブーツ。これ以上ないシンプルなコーディネートだけに、素材と仕立てのよさがものをいう。(アメリカ・ニューヨーク、2019年10月17日)photo : Abaca
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メンズライクなコート
内側に何を着ようと、冬はコートが着こなしの決め手だ。この写真のストレートなシルエットのマスキュリンなウールコートのように、簡素で飽きのこないデザインのものなら、寒い冬に大活躍間違いなし。(アメリカ・ニューヨーク、2019年10月15日)photo : Getty Images
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トレンチコート
雨がちな秋になくてはならないものといえば、もちろんトレンチコート。巷にはこのタイムレスなアイテムをアレンジした新型トレンチがあふれているが、ケイティはキャメル色、控えめなウエストベルト付きのベーシックデザインをチョイス。(アメリカ・ニューヨーク、2019年10月21日)photo
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ブレザー
いろんな着こなしが楽しめるブレザー。セットアップパンツとボウタイブラウスを合わせればプレッピースタイルに仕上がるし、タータンチェックにドクターマーチンならよりパンクなテイストに。ケイティのように、ベーシックな定番アイテムに合わせてシックに着こなすのもおしゃれ。(アメリカ・ニューヨーク、2019年10月22日)photo : Abaca press
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リトル・ブラック・ドレス
特別な日の装いは、永遠の定番リトル・ブラック・ドレスで決まり。これだけでももちろん素敵だが、ドット柄ストッキングと黒のパンプスを合わせてよりセクシーに。(アメリカ・ニューヨーク、2019年10月22日)photo : Getty Images
texte : Charlotte Arnaud (madame.lefigaro.fr)