複雑に絡み合う、パリの男女の恋愛模様。

Culture 2019.12.24

少年じみた優男をめぐる恋愛戦争を、真に操るのは?

『パリの恋人たち』

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ヌーヴェルヴァーグの先鋒トリュフォーは、夜の(気分の悲痛な)映画と昼の(気分の喜劇的な)映画を交互に撮っている、と生前語った。ヌーヴェルヴァーグ第2世代のフィリップ・ガレルが「夜の映画」の鬼才なら、実子ルイの「昼の映画」は冬めいてなお人懐っこい。ルイ演じるアベルは友人の告別式で、故人の伴侶マリアンヌと運命的に再会する。彼女の息子は恋に犯罪の匂いを嗅ぐ早熟少年。友人の妹エブ(リリー=ローズ・デップ)は少女時代からアベルへの思慕を募らせる。幾重もの視線が、パリの生活空間につむじ風を巻き起こす。

『パリの恋人たち』
監督・共同脚本・出演/ルイ・ガレル
2018年、フランス映画 75分
配給/サンリス
12月13日より、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開
http://senlis.co.jp/parikoi

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*「フィガロジャポン」2020年1月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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