日常が失われ、最後に残るものは? 現代人に贈る物語。

Culture 2020.04.04

出口を求めて彷徨う恋人たちの、孤独な旅路。

『西への出口』

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モーシン・ハミッド著 藤井光訳 新潮社刊 ¥1,980

いま、この瞬間にも世界では国を追われ彷徨う人たちがいて、出会いと別れ、希望と絶望が果てしなく繰り返されている。内戦の激化した中東とおぼしき国を舞台に、恋人たちは自由を求めて「扉」をくぐり抜け、世界中の都市へと移動する。Wi-Fiで世界中と繋がれる反面、生身の人間同士の溝は深く、やがてふたりは別々の道を歩むことに。祖国とは? 家族とは? 恋人とは? 日常が失われた時、最後に残るものとは? これは同時代を生きる者に問いかけるメッセージだ。

*「フィガロジャポン」2020年4月号より抜粋

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réalisation : JUNKO KUBODERA

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