元気になるエンタメ。#01

癒やしと静かな感動をもたらす、「ドッグ・ストーリー」。

特集

世界はどうなってしまうんだろうという不安にさいなまれ、自由な外出もままならない日々。そんなことを一時でも忘れさせてくれる配信作品を、厳選して紹介します。#01は犬とその飼い主の繋がりに焦点を当てたドキュメンタリーシリーズ「ドッグ・ストーリー:あなたは一番の友達」。


「ドッグ・ストーリー:あなたは一番の友達」(2018年)

動物には癒やし効果がある。実際に何らかの生き物と暮らしていなくとも、SNSなどで愛らしい猫の仕草や犬と飼い主が遊ぶ写真や動画に、くすりと笑ったり、ほっこり和んでいる人は多いに違いない。世界各地の飼い主と犬の絆にフォーカスした「ドッグ・ストーリー:あなたは一番の友達」は、まさにそんな癒やしを与えてくれるドキュメンタリーシリーズだ。といっても1話50分程度、シーズン1では6つのストーリーを綴る本作には、大袈裟に感情を揺さぶるドラマティックな演出やあざとさはない。美しい映像と抑制の利いたトーンで、飼い主と犬たちのあるがままの姿を映し出していく。

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てんかんを持つ少女と、初めて対面した補助犬ロリー。第1話「犬と生きる子供たち」より。

第1話では、てんかんの持病を持つアメリカ人少女コリンと家族が、発作を察知して警告する訓練を受けたアラート犬ロリーを家に迎える過程を追う。24時間コリンの発作に気をつけなければならない家族の心身ともに疲弊した姿。そんな人々を助けるために、生まれてから厳しい訓練をみっちり受けた補助犬との付き合い方を家族に伝える訓練士の言葉は、とても厳しいものだ。補助犬との付き合い方が、これほど繊細で難しいものだったとは。それでもコリンのはじけんばかりの笑顔を見れば、コリン本人がどれほどロリーを必要としていたかが痛いほどよくわかる。

もし本作を見た後に補助犬を街で見かけたら、ふとコリンの笑顔を思い出して、どれほど多くの人の努力と忍耐の上にこの絆が結ばれたのか、そしてその絆の強さを思わずにはいられないだろう。

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ドイツに住むシリア難民エイハムと、久々に再会したハスキー犬のゼウス。第2話「ブラボー、ゼウス」より。

そのほかドイツに住むシリア難民の青年と、紛争が続く故郷ダマスカスに置いてきたハスキー犬ゼウスの救出作戦。イタリアのコモ湖で漁を続ける漁師に寄り添って生きる、ラブラドールレトリバーの老犬アイス。日本人グルーマーの奮闘、コスタリカで捨て犬の保護施設を運営する人々の苦悩、シェルターから多くの犬たちをニューヨーカーたちに引き渡す動物救助に情熱をかける女性。

どのエピソードも社会的な問題意識を含みながら、静かに、力強く、犬の存在がひとりの人間と同じ重さを持つことを伝えている。だからこそ本作は何気ない瞬間の数々に、自然と熱いものが胸にこみ上げてきて涙してしまうのだ。

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コモ湖畔で美しい自然とともに生きる老犬アイスは、街の住人にとっても家族のような存在だ。第3話「漁の相棒アイス」より。

「ドッグ・ストーリー:あなたは一番の友達」予告編。

「ドッグ・ストーリー:あなたは一番の友達」

原題/Dogs
クリエイター/グレン・ジッパー
Netflixオリジナルシリーズ
Netflixにて独占配信中

texte : SACHIE IMA

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