ハリー王子とウィリアム王子の和解には時間がかかる。

Culture 2020.10.24

「メグジット」をめぐる緊張の後、ふたりの兄弟は9月15日のハリー王子の誕生日に電話で連絡を取り合ったといわれているが、再び徐々に連絡を取り合っているようだ。

メグジット以来、再び交流しているといわれるウィリアム王子とハリー王子。photo : Getty Images

「彼らは以前に比べて会話しています」と、イギリス王室の専門家であるケイティ・ニコル氏は言う。タブロイド紙「デイリーメール」9月20日号のインタビューを受けた彼女は、ハリー王子とウィリアム王子の間の物理的な「距離」がかえって彼らを近付けたのかもしれないと述べた。

「メグジット」発表後、1月にはふたりの兄弟の緊張激化の噂が広がった。この間、ふたりは話をしなかったようだ。ニコル氏によれば、彼らはその後、ZOOMを通じて再会し、9月15日のハリー王子の誕生日の際に話をした。彼らが一緒に楽しいクリスマスを過ごすにはまだ時間がかかるだろうが、ふたりの間で物事は以前よりうまくいくようになっていると彼女は続けた。

---fadeinpager---

“波乱に富んだ”関係。

しかし、彼らの最終的な和解には時間がかかる可能性があると、ふたりの王子に関するいくつものイギリス王室伝記を出版しているニコル氏は述べている。「兄弟であるふたりの関係が混乱していることは周知の事実です」と彼女は言う。

『Finding Freedom: Harry and Meghan and the Making of a Modern Royal Family（自由を求めて：ハリーとメーガン、そして現代のロイヤルファミリー誕生）』は、「ハーパーズバザー」の王室担当エディターであるオミッド・スコビー、「エル」と「O, The Oprah Magazine」のライターであるキャロリン・デュランによる伝記本で、それによると2016年からふたりの仲違いは始まったようだ。

「ウィリアム王子は弟ハリー王子がメーガン妃と交際を始めた際、関係を急ぐ必要はない、彼女を知るのには時間が必要だ、とアドバイスをしたようです」。ハリー王子はこれらの発言を「彼女を見下している」と感じ、数カ月におよぶ兄弟間の対立を引き起こしたようだ。世界初の王室専門チャンネル「True Royalty TV」で8月中旬に放送されたインタビューで、オミッド・スコビーは「これらの心の傷は癒えるのには時間がかかる」と断言した。

影響は深刻で複雑？

ニコル氏によれば、ふたりは「メグジット」の後、2カ月間会話がなかったという。「1月の（エリザベス女王の私有の別邸）サンドリンガム・ハウスでの緊急家族会議以来、兄弟は話をしていませんでした。（中略）そして彼らの心の距離は少しずつ離れていったのでしょう」。

タブロイド紙「ザ・サン」のコラムの匿名の情報筋はこう証言する。「ウィリアム王子とハリー王子が以前のように互いにコミュニケーションを取っていると考えるのは完全に間違っています。その影響は深刻で複雑です。キャサリン妃とメーガン妃はまったくコミュニケーションをとっていません」。しかしながら、メグジット以降、ふたりは和解の道を少しずつ歩み始めているのかもしれない。