音楽があの場所へ連れて行ってくれる。 山田智和 × ニューヨーク|一日の時の流れに合わせて聴く曲。

Culture 2020.12.02

旅には音楽がつきもの。なかなか旅に出られないいま、プレイリストで旅気分を味わいたい。山田智和が選んだニューヨークで過ごす一日を時系列に追った5曲を聴けば、訪れた場所の映像が浮かび上がってくる。

TOMOKAZU YAMADA × NEW YORK

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アートやファッションの発信地であり、夢や刺激を求めて世界中から人々が集まるニューヨーク。多様性もそうだけど、街が持つ求心力そのものにとても惹かれています。大都市にもかかわらず、整理しすぎず、記憶が集積する場所がそこら中にあるのも魅力。街中にアートやデザインがあふれていて、僕にとっては写真を撮りたいと思う瞬間がたくさんある場所です。

その場所や感情に合わせて好きな曲を当てはめれば、旅の物語を紡ぐ映像が浮かび上がります。……22時、空港からダウンタウンに向かうバスの中。何かがこれから始まる可能性のある夜に期待と不安を感じながら移動。1曲目が背景に流れる。翌朝7時、2曲目を聴きながらソーホーのカフェでモーニング。12時、ブルックリン橋を自転車で渡る。背景には3曲目。15時、4曲目を聴きながら地下鉄でノースに向かい、18時にコニーアイランドで綺麗な夕陽を眺めて完結。流れるのは定番の5曲目。そんな物語を思い描く街です。

PLAYLIST

1. この曲のMV を僕が監督した時も、女優ののんさんがバスの窓際に座り、東京の夜景を眺める姿を撮影。美しい夜を謳う曲です。
2. 朝に最適な、ポジティブな気持ちになれる曲。
3. ニューヨークはサイクリングもオススメ。90年代ヒップホップを象徴する曲でニューヨーク感はさらにアップ。
4. 映画『あの頃ペニー・レインと』でも印象的に流れていた。ひとりでいても勇気づけられ、旅の移動中に聴きたくなる曲。
5. ニューヨークと言えば、な名曲。

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TOMOKAZU YAMADA|山田智和
映像作家
1987年、東京都生まれ。Caviar所属。2018年、米津玄師「Lemon」のMVでMTVVMAJ2018最優秀ビデオ賞、19年スペースシャワーミュージックアワーでBEST VIDEO DIRECTOR受賞。

*『フィガロジャポン』2020年8月号より抜粋

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interview et texte : KENJI YAMAZAWA, YUJI IWASAKI

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