脇毛そのままで雑誌の表紙を飾ったエマ・コリン。

Culture 2021.01.04

『ザ・クラウン』でアイコン的存在のダイアナ妃を演じるエマ・コリン。シーズン4のスタート以来脚光を浴びる若き女優が、複数の雑誌の撮影で堂々と脇毛を披露した。

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「ザ・クラウン」の記者発表会でのエマ・コリン。photo:Abaca

Netflixの大ヒットドラマ『ザ・クラウン』の新シーズンの配信が11月15日にスタートした。輝くばかりに美しいダイアナ妃を演じるのは、注目の新人女優エマ・コリン。インタビューやプロモーション活動を精力的に行う彼女が、メディアに見せる自分の姿について、あえて大胆な選択をしてみせた。11月16日、エマは、雑誌「GQ」の撮影時に撮られた、処理していない脇毛を堂々と見せているスナップをインスタグラムで公開。続けて、雑誌「グラムール」の表紙でも脇毛を披露し、改めてこの強烈なメッセージを再発信した。美の規範を飛び越えた24歳の女優が起こした、女性の自由のための行動だ。

完全に意図的

エマは雑誌「グラムール」のインタビューで、脇毛を処理せずに写真撮影に臨んだのは意図してのことだと説明している。「メディアや私たちの文化の多くの分野で、女性がどんなレッテルを貼られ、どう分類されているか、そのことに目を向けるのは興味深いことです」。そう言った後、彼女はこう続ける。「数年前から脇毛を伸ばしたいと思っていた。実行しなかったのは、当時は交際相手がいたから。お互いのために剃るべきだろうという刷り込みがあったと思う。でも本当はちっとも剃りたいなんて思っていないのに! そしてあるとき ”私はどうしてこんなことで悩んでいるのだろう?” と思い到った。気づいたときはかなりがっかりしたわ。ちっとも大したことではないのに。これが普通のことになって、誰も気にしなくなればいいと思う」

エマの前にも、女性の身体への賛美として、体毛が見えている写真をSNSで公開するという選択をした女性アーティストはいる。最近では、2020年9月に脇毛そのままのビキニ姿の写真を投稿したリリー=ローズ・デップ、2019年に雑誌「ハーパーズ・バザー」の撮影で脇の下を堂々と披露したモデルのエミリー・ラタコウスキー。パイオニアは、ポップ界のスター、マドンナで、早くも2014年3月に脇毛を見せてポーズを取る写真をインスタグラムで公開している。

脇毛の解放を主張するエマに、女性の自由をいち早く体現したダイアナ妃の影響を見るべきだろうか? 心のプリンセスが1990年代に女性のドレスコードを壊してから20年、その分身がいま、女性たちに課された規範を飛び越えようとしている。

私たちが幸せになるための、これからのフェミニズム論。

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texte : Solène Bonnet (madame.lefigaro.fr)

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