テレワークから目を守る、6つの簡単な防護策。

Culture 2021.05.26

限られた空間でテレワークを続けていると姿勢が悪くなりがちだが、それだけでなく目もダメージを受けやすくなる。どのように目を保護したらいいのか、どうしたらパソコンなどの画面から受けるダメージを最小限にとどめられるのか、眼科医と神経生物学者のアドバイスを聞いた。

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テレワークが続くいま、目を守るために覚えておきたいこと。 photo : Getty Images

スクリーンをずっと見つめたまま、朝から晩までパソコンの前に座って過ごす毎日。目がチクチクしたり、まぶたが重く感じられたり、視界がぼやけたりすることがないだろうか。これらは目が疲れてきたことを知らせるサイン。この警告を無視すると、もっと深刻な問題につながることもある。そうなる前に、目を保護するための簡単な6つの防護策を身につけよう。

1. 端末を調整する

テレワークの最大の問題点はパソコンやタブレットなどの端末が仕事環境に適していないことだ。特にタブレットやスマホのスクリーンはあまりにも小さすぎる。

「画面が小さいと私たちは顔を画面に近づけてしまいます。スクリーンに近寄りすぎると、焦点を合わせるためにさらに力を使うことになります。つまりフォーカスしようと私たちの目はさらに努力するわけです。その結果、目が疲れるのです」。そう説明するのはパリの視覚クリニックの医長を務める眼科医のダン=アレクザンドル・ルビュイソン。

したがって目への負担を軽減するためにフォントを調整したり、フルスクリーンモードに切り替えたりすることが勧められる。「パソコンの文字を読むために目を駆使するのではなく、自分にとって読みやすく、心地の良い閾値を見つけることが大事」と付け加える。

2. 姿勢を正す

意外かもしれないが、姿勢も目の疲れと関係がある。「悪い姿勢を続けていると左右の目のバランスが崩れやすくなり、時間とともに眼精疲労にもつながります」とダン=アレクザンドル・ルビュイソンは指摘する。

姿勢を正すには、デスクとまっすぐに向き合う位置に座る。椅子は不安定なスツールではなく背もたれと肘掛けのある椅子に座り、背中をまっすぐ保ち、肘は直角に曲げ、手首は机にしっかりサポートされる位置に置くことも大事だとアドバイスする。

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3. まばたきをする

一生懸命スクリーンを見ていると、まばたきするのを忘れてしまうことがある。しかしそれがドライアイの原因になり、頭痛や目の痛みを引き起こす。

「まばたきをすることによって、角膜の表面にある涙液膜が調整されます。目を潤すだけでなく、角膜を保護する脂質成分ももたらされます」。パリ視覚研究所の院長であり神経生物学者のセルジュ・ピコは言う。

4. 気分転換

テレワーク中は十分な休息を取ることがとても大事だ。少なくとも2時間ごとに15分は休みたいところ。最近はずっと座ったままでいることの害は周知されてきて、外に出て散歩するのは、こわばった体の疲れや精神的な疲れを緩和するだけでなく、目の保護にも役立つそうだ。

「屋外の光は室内よりずっと強いので、その差に対応するため瞳孔が収縮運動をします(編集部注:光の強さに応じて瞳孔は拡張する)。瞳孔への刺激が不十分だと映像が正しく網膜に感受されなくなり、最終的には、目の損傷につながることもあり得ます」とセルジュ・ピコは説明する。

仕事が忙しくて散歩に出られない場合は、窓の外を見ることで同じ効果を得ることができる。つまり遠くのものを眺めることによって目を保護することができるのだ。「外の光は神経伝達物質を刺激するので、眼軸が伸びるのを防ぎます。眼軸が伸びてしまうことが近視の原因なのです」とセルジュ・ピコは付け加える。

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5. 目のエクササイズ

あまり知られていないが、目は怠け者の側面も持ち合わせている。特に数時間スクリーンを見続けたあと、怠け癖が強まる。すると片方の目が支配的になり、左右が一緒に働かなくなってしまう。これを修正するための簡単なエクササイズを紹介しよう。

腕を伸ばして顔の前に指を立てる。指から視線をそらさずに、徐々に鼻に近づける。「このようにして眼筋を運動させ、それによって輻輳開散運動を取り戻します」とダン=アレクザンドル・ルビュイソンは説明する。このエクササイズを1度に2〜3回ずつ、1日に何度も繰り返し行うことで効果が得られる。

6. ほうれん草を食べよう

目の強い味方になってくれる野菜がある。「人間の網膜には網膜色素というものがあり、網膜の黄斑(編集部注:網膜の一部で目の前にあるものを視覚する)に集中しています。網膜色素は抗酸化物質を含み、細胞の老化を予防し、ブルーライトを遮るフィルターの役目もあります」と神経生物学者のセルジュ・ピコ。

網膜色素は食品にも含まれ、特にほうれん草やブロッコリー、オメガ3を豊富に含むアマニ油やタラ肝油などに多く含まれている。

texte : Kassandre Fradelin (madame.lefigaro.fr)

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