過酷な環境で育ったファリハが、トラウマを克服できた理由。

Culture 2021.06.03

身の回りの小さな出来事をきっかけに社会に疑問を持ち、新しい提案を掲げて、軽やかに行動に起こすミレニアルズ。いま知っておきたい世界中の美しい女性たちに注目する。

Fariha RÓisÍn

New York

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ファリハ・ロイシン。1990年、カナダ生まれ。ライター。
詩や小説で、性暴力や差別のトラウマを癒やすセルフケアを啓蒙中。@fariha_roisin

自分自身を信じることから、 セルフケアが始まる。

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バングラディシュ系イスラム教徒として、白人社会のシドニーで差別を受け、母親からも虐待されて育ったファリハ。「多くの人が苦しみ、訴えにくい事柄だからこそ、トラウマの世代間連鎖を書きたい」と実体験を綴り、心と身体を癒やすセルフケアの大切さを発信。虐待や性暴力などトラウマの克服を詩に収めた『How to Cure a Ghost』(Abrams Image 刊) は、同様の悩みを持つ女性のサバイバルブックと話題に。昨秋、18年かけて執筆した小説『Like a Bird』( 写真・The Unnamed Press 刊)も出版。ニューヨークを舞台に、レイプによる妊娠、中絶を経験したイスラム教徒の少女が親から勘当され、自己愛を見つけていく物語だ。「体内に宿る自分自身から目を背ければ不調が生じる」と語る彼女は、アーユルヴェーダで身体に必要なものを知るようにしている。「美しい女性とは、自分を信じて直感に従うことができ、心優しく、世界に目を向けている人」。そんな言葉に彼女自身の姿が重なる。

>>世界にイノベーションを起こす、ミレニアルズ12人の声

*「フィガロジャポン」2021年7月号より抜粋

text: Yumi Komatsu

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