ランニングの効果を台無しにする、6つの間違いとは?

Culture 2021.06.13

運動直後に食べる、食欲がないから食事を抜く、タンパク質を過剰摂取する。ランニング後に犯しがちな過ちはいくつかある。ランニング後にやってはいけない6つの間違いを、スポーツコーチと栄養士が教えてくれた。

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ランニングの効果を台無しにしてしまう過ちとは? photo : Getty Images

1. ジョギング直後に食べる

退社後、もしくはテレワークを終えたらすぐに走る場合、ランニングを終えた時点でお腹が空いているかもしれない。でも食べるまで少なくとも15分空けることが脳にとって大事だ、とスポーツコーチのウィリアム・シャンコニーは言う。

「走り始めた時、体が運動に適応するまで15分くらいかかるのと同様、走り終えた時も、運動が終わり回復期に入ったことを身体と脳が認識するまで時間が必要なのです」

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2. 食べるまでに時間を空けすぎる

反対に食べるまで時間が空きすぎても、ランニングの成果は損なわれてしまう。レースのためであろうと、個人的なチャレンジであろうと、パフォーマンスを上げようとしている人にとってこれは最悪のシナリオだとシャンコニーは説明する。

「食事を先延ばししているうちに筋肉量は減っていきます。なぜならジョギング中、筋肉は大量の筋グリコーゲンを消費したので、炭水化物とタンパク質を補給してあげないと、筋肉は自らを分解して補おうとするからです」

それだけでなく、体力の回復にも悪影響を与える、と栄養学者でありスポーツ栄養士のニコラ・オビノー(1)は指摘する。

「運動後の30分の間に、身体は早いスピードで再生しようとします。それより時間が経つとそのスピードが緩む。したがって、運動直後の30分を使って身体を回復させるのが最適なのです」

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3. お腹が空いていないから食べない

ジョギングを終えて帰宅したらシャワーを浴び、何も食べずに横になりたくなることもある。しかし「食事を抜いてしまうと身体がダメージを受けます。足がつる、けいれんを起こす、栄養素が欠乏するなど。これらを避けるために栄養補給が必要となるのです」とシャンコニー。

知っておくべきポイント:液体物を優先すること。スポーツ栄養士によれば「血液は腸ではなく主に筋肉にあるので、できるだけ腸を休ませたほうが好ましい。スープ又はタンパク質、炭水化物、ミネラルが豊富なスポーツドリンクがいいでしょう」。 ターメリックのような身体に良いスパイスを振りかけるのもひとつだ。

栄養士が提案するレシピ:タンパク質豊富な植物性のミルクに、アガベシロップ、エルダーベリーシロップ、蜂蜜などを糖分のために加える。必須脂肪酸の補給にキウイ、カボチャやひまわりの種を砕いたものを加える。

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4. 不注意な食べ方

ジョギングする前やジョギング中は、口に入れるものに気を遣うのに、帰宅後はあまり気をつけないことがある。「運動で筋肉を壊したので、修復するためにはタンパク質(植物性、または動物性なら白身肉)、炭水化物、ミネラルを摂取することが必要です。食べ物に時間を割くことは、次回のより良いパフォーマンスにつながるのです」とスポーツ栄養士は言う。

飽和脂肪を含むもの、赤身肉、チーズ、ハム、ソーセージ、パテ、テリーヌなどの加工食品、つまり消化しにくく身体の回復につながらない食べ物は避ける。

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5. タンパク質の取りすぎ

筋肉の再生にタンパク質は必須だけど、必要以上に摂取するのは意味がない。

「身体は一定の量のものしか受け入れることができません。例えば身体が一度に消化できるタンパク質の量は平均20グラムで、これを超えると未消化のタンパク質が腎臓に負担をかけることになります。濾過機能を亢進させ、身体の酸性化につながるのです」とニコラ・オビノーは指摘する。

過剰なタンパク質は、消化機能により多くのエネルギーを負担させるので、かえって身体を疲れさせる。それだけでなく、身体は「余剰のタンパク質をどのように扱ったらいいのかわからないので、皮下脂肪、内臓脂肪としてストックするのです」とシャンコニーは負の面を指摘する。

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6. 水分を取らない

ポロのゲームに熱中したハリー王子のように真っ赤な頬をしているのに、コップに1〜2杯の水を飲めば十分だと考える人は多い。しかし本当は運動を終えてからも数時間は水分補給が必要だ。

「ランニングの後は1時間に約500ccの水を飲むべきです。汗と一緒に流れ出たミネラル分を補給し、運動中に筋肉から排出された毒素を尿として排泄させるためです」とニコラ・オビノーは指摘する。

シャンコニーはさらにこう付け加える。「少しずつ、ちびちび飲みましょう。これはお腹が膨れたり、食べていないのに胃を水で満たしたりすることを避けるためです」。十分に水分補給ができていないと身体は正しく機能することができない。結果として疲労、けがのリスクの増加、身体機能の低下などを引き起こす。

知っておくべきポイント:運動の後に炭酸水を飲むと、中に含まれる重炭酸塩が、運動中に身体が生み出した過剰な酸性を吸収する。

スポーツコーチが教えるとっておきのドリンク:1.5リットル瓶に、水1リットル、ぶどうジュース0.5リットル、レモン1個の絞り汁、塩を2つかみ加える。ビタミンC、ナトリウム、マグネシウム、砂糖が入ったこのドリンクは身体リセットに最適!

(1) Nicolas Aubineau著『Running Food』 Mango Editions刊

text : Ophélie Ostermann (madame.lefigaro.fr)

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