チャールズ皇太子、アーチーを王子にしない意向か。

ハリー王子とメーガン夫人の子どもであるアーチー・ハリソンとリリベット・ダイアナ。ふたりの子どもは、まだ貴族の称号を持っていないが、祖父が王位に就いたときには王女と王子になると予想されている。しかし、チャールズ皇太子はそうではないと判断したようだ。

チャールズ皇太子は、貴族の称号のルールを変えることを計画していると報じられている。(カーディフ、2021年5月14日) photo : Getty Images

サセックス公爵夫妻は6月6日、娘のリリベット・ダイアナの誕生を発表した。アーチー・ハリソンの誕生から2年後、夫妻のもとに生まれた2人目の子ども。しかしこの兄と妹は、両親とは違い、いまのところ、貴族の称号を持っていない。チャールズ皇太子の戴冠式の後、ふたりはプリンセスとプリンスになれるはずだが、6月19日、「メール・オン・サンデー」が、チャールズ皇太子がそれに反対するだろうと報じた。

同メディアによると、チャールズ皇太子は、アーチーがロイヤルファミリーの一員としての地位を持たない、という考えを明確にしたという。チャールズ皇太子は、即位後の王政のスリム化を考えており、この決断は妹のリリベットにも適用されるはずだ。

英国国民への費用負担を懸念するプリンス・オブ・ウェールズは、王室のシニアメンバーの数を制限したいと考えているという。サセックス家に近い関係筋によると、チャールズ皇太子は、ハリー王子とメーガン夫人に、法的文書を変更する意図を伝えたという。これにより、アーチーは、王子の称号とそれに付随する権利を受け継がないことになる。

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オリジナルルール

1917年にジョージ5世が制定したルールでは、女王のひ孫は出生時にプリンスやプリンセスの称号を受けることができない。ただし、プリンス・オブ・ウェールズの長男の子どもは例外で、そのため、ウィリアム王子の長男であるジョージは王子の称号を得た。

しかしその後、エリザベス女王がこのルールを変更。彼女は、ジョージの妹弟であるシャーロットとルイにも王女と王子の称号を与えると決めた。

アーチー・ハリソンとリリベット・ダイアナには、この例外は認められなかったが、国王の孫として、チャールズ皇太子が即位した際には、王子と王女の称号を得ると予想されていた。英国王室専門月刊誌「マジェスティ」編集者のジョー・リトルも、「君主の孫として、その地位に連なる権利があるでしょう。問題は、メーガンとハリーがそれを望むかどうかです」と語っていた。　

これまでも、アン王女は自分の子どもたち（女王の孫）に称号を与えたくないと考えたし、エドワード王子も同様だった。しかし、今回、チャールズ皇太子がこの計画を実行すれば、サセックス夫妻は称号を与えるかどうか、選ぶ必要さえなくなるかもしれない。

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パンドラの箱

チャールズ皇太子のこのような姿勢が、サセックス公爵夫妻がオプラ・ウィンフリーとのインタビューでチャールズ皇太子と英国王室を公然と非難したことの起源なのかもしれない。ハリー王子とメーガン夫人は、アーチーが生まれる前、バッキンガム宮殿で、アーチーの肌の色についての会話が何度も行われていたと告白していた。