2021年 第74回カンヌ国際映画祭 世界的歌姫の半生描く大作、ついにカンヌに登場!
Culture 2021.07.15
パンデミックによる中止、そして度重なる延期を経て7月6日にフランスで開幕したカンヌ国際映画祭。フランス「Madame Figaro」が現地の様子をレポートします。
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レッドカーペット8日目。
7月13日、セリーヌ・ディオンの半生に着想を得た長編映画『ヴォイス・オブ・ラヴ』のヒロインが上映会に合わせてレッドカーペットに登場。喜びと興奮を身体全体で表現した。
ロック・ラフォーチュン、ダニエル・フィショー、ヴァレリー・ルメルシエ、シルヴァン・マルセル、パスカル・デロシェ。(カンヌ、2021年7月13日) photo:Getty Images
7月13日、カンヌの大階段に流れる「J’irai où tu iras」のメロディが上映会に訪れた人々を迎える。セリーヌ・ディオンの半生に着想を得た作品『ヴォイス・オブ・ラブ』への最初のオマージュだ。
黄金の声を持つ歌手アリーヌ・ディユの破格の運命を描いた本作を手がけたヴァレリー・ルメルシエが、ウエストを絞ったゴールドのドレスに身を包み、「ケベックの家族」とともに第74回カンヌ国際映画祭の大階段を上った。
感動を抑えきれない様子で、俳優たちと熱烈な抱擁を交わし、目を涙で潤ませながら喜びを爆発させた。今回の作品で自らヒロインも務めているヴァレリー。共演者のロック・ラフォーチュン、ダニエル・フィショー、ヴィクトリア・シオ、シルヴァン・マルセル、パスカル・デロシェと連れ立ってレッドカーペットを歩いて行った。
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“彼女となら決して退屈しない”
ヒロインの姉役を演じるパスカルに「魔術師」と言わしめたヴァレリーは、新作がようやく映画館で公開される喜びを興奮した口調で語った。「映画は6ヶ月前に公開される予定でした。でももし6ヶ月前に公開されていたら、私たちはここにはいなかったでしょう。私たちはとてもツイている」
映画のヒロインについて聞かれると、「破格の人生だと思います。素晴らしい女性です。彼女となら決して退屈しない。演じていて飽きることがありません。私はずっと彼女に夢中です」と答えた。
少し前には、もうひとり、ノエミ・メルランも初監督作品『Mi Iubita, mon amour』の上映に合わせて登場し、大階段を上って行った。彼女も喜びの涙を抑えきれずにこう語った。「まず、大きな喜びを感じています。光栄に感じます。幸せな気分です。愛と自由の叫びであるこの映画が私たちをここまで導いてくれました」。第74回カンヌ映画祭にも同じことが言えるだろう。
text:Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)