美学を持つ人たちの選ぶ、美しい本。 「建築による介入」が生み出す、圧倒的な美しさとは?

Culture 2021.08.20

美意識を育んでくれる一方、選ぶ段階からセンスが問われる映画・本・音楽。多方面で活躍する憧れの彼女たちが独自の観点で選んだ、主人公の生き方や洗練の描写など、至極の美を体現する作品を紹介。

料理家の細川亜衣さんが選んだ1冊は『Historic Houses in Engadin : Architectural Inventions』。細川さんがこの本に感じる美しさとは?


RECOMMENDED >> BOOK

スイスの古い家屋を、モダンで魅力的に再生させた作品集。

『Historic Houses in Engadin : Architectural Interventions

0618-book-07.jpg

ハンス・ユルグ・ルッフほか著 Steidl刊 398ユーロ

「熊本で古い台所を改装することになり、ミラノで参考書を探していた時に出合ったのがこの本。圧倒的な美しさに言葉を失いました。子どもの頃から“家”というものが好きで、家をいかに美しく整えるか、思えば私はずっとそのことに執心してきた気がします。家作りを志す気持ちを持ちながら、結局、家で自分が作った料理を食べてもらう料理家という仕事に落ち着いたのも、自然なことだったのかも。東京、イタリア、熊本……。何度も引っ越しを繰り返しては、それぞれの家と対峙してきました。この本の題名は、直訳すれば“建築による介入”というような意味。いかなる介入なのかは、実際に本を手に取り、ページをめくって確かめていただきたいです」

細川亜衣料理家
AI HOSOKAWA
近著に『料理集 定番』(アノニマスタジオ刊)、『旅と料理』(CCCメディアハウス刊)、『taishoji cook book』(晶文社刊)

※『フィガロジャポン』2021年7月号より抜粋

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

フィガロワインクラブ
Business with Attitude
パリとバレエとオペラ座と
世界は愉快

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories