【フィガロジャポン35周年企画】 創刊号が発売! 1990年のフィガロジャポンを振り返る。
Culture 2025.03.19
パリ生まれ東京育ちのスタイル誌『フィガロジャポン』は、2025年3月で創刊35周年。パリやパリに生きる人々の哲学から旅、ファッション、食、映画、そしてアートまでフィガロジャポンが発信してきた35年の歴史を編集長の森田聖美が振り返ります。まずは、創刊号が発売された1990年をプレイバック!あの頃の思い出に浸りながらぜひ見てください。
1990年5月号(3月29日発売)001
別冊付録のガイドもお役立ち!の創刊号。
キーカラーの赤茶っぽいロゴに、白い背景に白いハットを被ったフランス女優ジュディット・ゴードレーシュ。赤・白・黒のトリコロールの表紙は鮮烈な創刊号だった。特集は「今だからフレンチスタイル」。B6判のパリガイドブックの付録付きで、故カール・ラガーフェルドによる寄稿や、カトリーヌ・ドヌーヴが「私のパリ」について語っている。東京で行われた創刊パーティに、なんとカトリーヌ・ドヌーヴが来日して駆けつけてくれた‼
1990年6月号(4月28日発売)002
ナチュラル志向全開のフィガロの姿勢。
「夏までにきれいになる。」という巻頭特集。朝・夕・夜と、一日の時間帯によって「きれいになり方」の違いを示し、適切なハウツーをコスメティックやスパ、過ごし方などによって提案する非常にユニークなビューティ特集。ハーブを使ったレシピがあったり、フィガロジャポンは創刊当初から自然派美容を心がけていたことがわかる。
1990年7月号(5月29日発売)003
憧れるよね~。島ヴァカンスの欲望を刺激。
「フランス風ヴァカンスは南の島で。」 タヒチ、カリブ、バリ。フランス人から見た異国情緒あふれるカルチャーのあるヴァカンス地を1990年当時から紹介していた。サマードレスやリネンのホワイトジャケット、海辺の読書など、憧れのスタイルがここにある。
1990年8月号(6月29日発売)004
プロヴァンスとコートダジュールが東京でもブームだった。
「この夏、南仏スタイルで暮らす。」 フィガロジャポンにとって、パリともうひとつ大事な旅先があるとしたらそれは南仏。プロヴァンスやコートダジュールは、永遠のクラシックなパリジェンヌの遊び場だから。今号では、旅先としての南仏を紹介するのではなく、南仏スタイルを日本で取り入れる提案。壁紙や空間の飾り方、おしゃれの仕方まで。そして、作家・新井満氏によるエッセイと、画家・ラウル・デュフィ氏のイラストで贈る連載「朝のパンセ」も定着し始めた。まさにフレンチスタイルの集大成。
1990年9月号(7月28日発売)005
東欧を旅先にするって大人の女の選択。
旅とその土地のカルチャーを得意とするフィガロジャポンの個性が強く発揮された「甦るプラハ」特集。東欧の歴史的な建築物の美しさにフォーカスし、変わらぬヨーロッパの風景に想いを寄せる。プラハで活躍する女性クリエイターたちへのインタビューや、クラフトマンシップにあふれたアイテムの紹介など、観光地巡りではない旅の在り方を提案。
1990年10月号(8月29日発売)006
この頃のスポーツテイスト、十分クラシックです!
「スポーツテイストを贅沢に」スペシャルモード号。ひとつのトレンドスタイルにフィーチャーして、着こなしからマストハブアイテム、フレンチシックモードの中でどのようにスポーツテイストが遊ばれてきたかなどを紹介。23歳のソフィー・マルソーのロングインタビューも。
1990年11月号(9月29日発売)007
おしゃれになりたい女性たちへ、ネタ提供。
「東京の中のパリ」特集は、現在のフィガロジャポンでも得意とするテーマ。東京で暮らすフランス人たちにインタビューし、パリと東京の魅力を紐解く。そして、カフェ、レストラン、食料品店、ファッションブティック、インテリアショップ、スパ&サロンなど、フランスのエスプリが感じられる東京のアドレスを紹介。フレンチシックを実現するTIPのひとつがアンティーク&ヴィンテージと考え、パリと東京のボンブティックのアドレス紹介も。
1990年12月号(10月29日発売)008
90年代はクリスマスの過ごし方で格差があった......。
至極ヨーロッパ的なノエル特集「パリのクリスマス」。家族との時間、パリジェンヌのノエルの日のタイムスケジュール、ミサに行くならどこがいいか、など、パリでしかありえない素敵な過ごし方を提案。カール・ラガーフェルドが心に残ったギフトの思い出を語っていたり。ドレスアップの提案にはリトルブラックドレスを推奨したり、おしゃれのコードも満載。贈り物としてもこの時季に欠かせない、フレグランスの新作紹介もたっぷり。
1991年1月号(90年11月29日発売)009
パリの人は、結構お家を見せてくれるんだなあ。
「パリに暮らす」特集。パリジェンヌやパリジャンのお宅拝見。絵画やアートオブジェの飾り方、アンティークのミックスの仕方、行きつけの日用品のお店などパリガイド的な要素も。アパルトマン探しのコツなども丁寧に語られた一冊。この頃からデザイナーフィーチャーの読み物ページも多く登場して、ムッシュ・イヴ・サンローランの人生をなぞる記事は学びがいっぱい。また美容もスキンケアにしっかりフォーカスしたボリューム特集が組まれた。
1991年2月号(90年12月29日発売)010
格式高く歴史あるヨーロッパにフォーカス。
「冬のイタリア」特集。実はフィガロジャポンは、冬にイタリア特集をすることが現在にいたるまで多い。ヴァカンス時期ではなく、冬のヴェネツィアの光や水面の美しさを讃え、旅情に浸る文学作品などを紹介。ジョルジオ・アルマーニ氏やオペラ歌手パヴァロッティ氏のインタビューも掲載。そして当時から、パリオペラ座のダンサーたちにフォーカスし、パトリック・デュポンの特集をしていた。
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