パリ、映画『L'Arnacœur』が当たって、
『ダーティ・ダンシング』に再びスポットが!?

Culture 2010.05.12

icon_paris.jpg 大村真理子の今週のPARIS

「L'Arnacœur(ラルナクゥール)、もう観た?」。映画が話題になると、この質問が必ず飛び出す。ロマン・デュリスとヴァネッサ・パラディが主演するロマンティック・コメディのことだ。笑っている間に、1時間45分があっという間に過ぎる。公開開始から、5週間で観客動員300万人というフランス映画としてはなかなかのヒット!

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口こみで大ヒット!看板からでは、この映画の面白さが分かりにくい。


日本での公開はまだのようだが、このタイトル、どんな邦題になるのだろうか。

意味が知りたいと思って仏日辞書を開いても、この言葉はみつからない。ペテンというArnaqueという言葉と、ハートのCœurを掛け合わせ、"ハートの詐欺師"だとわからせる造語なのだから。詐欺師はArnaquerなので、Arnacoeurは音的に同じ。造語とはいえ、実にわかりやすいタイトルだ。

ロマン・デュリスが演じるのは"恋愛破壊屋"。結婚をあと数日後に控えたヴァネッサ・パラディと未来の婿を別れさせる仕事を引き受け......と書くと、なんだかたわいのない、どたばた映画のように聞こえてしまいそうだが、主人公とその姉夫婦がぐいぐいと観客を映画の中に引き込んでゆくのだ。なかなかありそうでない、軽い内容にしては珍しく質の高いコメディといえる。「もう観た?」という質問は、相手がすでに観ていれば、映画の話題で一緒に盛り上がれるし、まだだといえば熱心に勧められる......というためにする質問といえそうだ。

さて、この映画には、1つおまけがある。

ストーリー展開を握る大きな鍵となっているのが、1987年に公開された映画『ダーティ・ダンシング』。これは絵に描いたような青春恋愛映画なので、カルトとはいえ、"大好きで!"と言えない隠れファンが多い。その映画にスポットライトがこうして当たり...。この映画をリアルタイムで知らない層は、さっそっくYOUTUBEでチェック。映画の山場となる主人公二人が踊るダンスを、結婚披露パーティでぜひ!という花嫁花婿に、コーチします、というダンス教師も登場するほど。

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この映画のおかげで、DVD「ダーティダンシング」の売り上げもあがったはず。


日本での『L'Arnacœur』の公開がまだなので、あまり詳しくここに映画について書けないのが、残念だ。

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