ロンドンのレイバー・アンド・ウエイトが提案する、
物語が詰まった愛すべき日用雑貨たち。
Culture 2012.04.25
以前『フィガロジャポン』本誌で取材、いま発売中のインテリア特集でもそのアイテムが紹介されているロンドンの雑貨店、レイバー・アンド・ウエイト(LABOUR AND WAIT)。"シンプルかつ機能的で美しいデザイン"をもの選びの基準としているセレクトショップ、ビショップでコーナー展開しているので、ご存知の方も多いだろう。
ビショップ 有楽町ルミネ店にて先日行われた、レイバー・アンド・ウエイトのオーナー、サイモンとレイチェルの来日イベントより(以下同)。こだわりの品々が丁寧に並べられている。
先日、ビショップ 有楽町ルミネ店に、レイバー・アンド・ウエイトのオーナー、サイモンとレイチェルが来日。彼らが愛情をもって扱う日用雑貨の魅力を自ら来店した人たちに伝えた。
左:ひとつひとつの商品へのこだわりを来店した人たちに話すサイモンとレイチェル。熱心に質問する人たちも何人も。レイチェルが手にしているのは、このイベントのために持参したオリジナルのリネンのティー・タオル(各¥2,100)。夏以降入荷予定。 右:文房具やキッチンウェアなどが並ぶコーナー。2段目に並ぶ、オーストリアの琺瑯ブランド、リースによるレイバー・アンド・ウエイトの別注ミルクパン(各¥3,360)や、4段目のランプシェード(各¥7,140)は特に人気。
上奥左:レイチェルのお気に入りのひとつ、「Brown Betty」ティーポット。イギリスの陶器産地、ストーク・オン・トレントのレアな赤土を使って作られている。2カップ用¥1,890、6カップ用¥2,940 上奥右:人気商品のひとつ、トイレブラシ&ホルダー。天然素材のブラシはバクテリアが住みついて細菌を退治してくれるため、ナイロン製よりも清潔。上:棚の下段中央に置かれているのは、ウエストエプロン(各¥7,140)。イギリスのレストランなどでも採用されている。その両隣は、老舗ブラシメーカーの衣類用ブラシ(各¥2,415)。ほこりを落としながら、生地本来の風合いを整える。こちらはイベントにて先行でお目見え、今後展開予定。
例えば、今回の来日のために先行で展開した商品のひとつであるリネンのティー・タオル。状態のいいヴィンテージのティー・タオルが入手困難になったことから、リネン織りの産地であるアイルランドのメーカーに依頼、「LABOUR AND WAIT」の店名を入れた。吸水性と速乾性にすぐれた100%リネンにこだわったというのが彼ららしい。
オーストリアの琺瑯ブランド、リースによるレイバー・アンド・ウエイトの別注ミルクパンは、ブラックとアボカドという色合いが何とも魅力的。そしてランプシェードは、ロンドンのショップで使っていたヴィンテージの琺瑯ランプシェードを売ってほしいという声が多く寄せられ、もう生産していなかった工場に頼んでつくってもらったレプリカだ。
また、ロンドンでも日本でも人気というトイレブラシとホルダーのセットは、「ブラシにぴったりのホルダーがやっと見つかったんだ」とうれしそうに笑うサイモンとレイチェル。ひとつひとつの商品に、さまざまな物語が詰まっていて、愛着をもって選ばれたのが伝わってくる。
左:イベント当日は、東京・馬喰町の荒物商、松野屋のコーナーも。 右:サイモンのお気に入り、出雲の出西窯のコーナーは常設されている。
また、ビショップ 有楽町ルミネ店には、サイモンが昔から大好きだという出雲の出西窯の器も並ぶ。柳宗悦氏の民芸の教えを受け継ぎ、バーナード・リーチ氏に直々に指導を受けた素朴で美しい器は、ヨーロッパでも高く評価されているが、いまも地元の人々のために日常使いの器をこつこつと作り続けているところにも共感を覚えるのだそう。
イベントは1日限りだったけれど、レイバー・アンド・ウエイトの商品はビショップ各店で常に取り扱っているのはうれしいかぎり。足を運ぶたびに、愛すべき日用雑貨があなたの部屋にも増えていくかも?