男子フィギュアスケート、ジョニー・ウィアーを反毛皮団体が脅迫
Culture 2010.02.17
開催中のバンクーバーオリンピックにアメリカ代表として出場する男子フィギュアスケートのジョニー・ウィアー選手(25)が、競技で毛皮付きの衣装を着用したことで、複数の動物愛護団体から脅迫を受けていることが明らかになった。
中性的な美貌と芸術性の高いスケーティングで日本での人気も高いウィアーは、日頃からファーや派手な服装を愛好するファッショニスタとしても知られる。フィギュアスケート人気の高いアメリカでは、一流スケーターの注目度はゴシップも含めて有名セレブのそれと変わらない。ウィアーも日常的に反毛皮団体から注意を喚起する連絡を受けていたというが、今回問題となったのは、1月に開催された全米選手権のフリーで着用した、左肩に白いキツネの毛皮が施された衣装だ。
Photo:ロイター/アフロ
ウィアーは当初、毛皮着用をやめるよう求めた動物愛護団体「フレンズ・オブ・アニマルズ」の公開書簡に対して、「毛皮産業の仕組みも、彼らが動物に対してひどいことをしているのも分かっているが、それは自分にとって最優先すべき事柄ではない」とそれを拒否する姿勢を示していた。しかしその後、ウィアーの代理人いわく「各種団体からの嫌がらせメールや殺しの脅迫」が続いた結果、「競技に集中するため」衣装を変更することを発表。ウィアーは声明のなかで「衣装などというバカげたことで、2度目のオリンピック出場という体験と、メダル獲得という子どもの頃からの夢を台無しにしたくない」とコメントしている。
さらに、一連の脅迫をきっかけに、当初バンクーバーではホテル滞在を希望していたというウィアーが、セキュリティ上の問題から選手村に残ることを決めたことも報じられた。ちなみに、言動やファッションからゲイではないかと言われるウィアーは、自らのセクシュアリティを明かさないことをポリシーにしているようだが、選手村ではアイスダンスの女性選手タニス・ベルビンと2ベッドルームのスイートを共有していると伝えられている。
(eiga.com)