マーガレット・ハウエルが語った自身の強みは、「デザイン学校出身ではない」ということ!
Fashion 2014.03.27
着心地のよさと実用性に優れる服を約40年作り続けてきた英国のデザイナー、マーガレット・ハウエル。彼女がロンドンに男性服の店を立ち上げたのが1977年、自身の女性服ブランドラインを立ち上げたのは1980年のことだ。マーガレットは、専門学校や大学でデザインを学んだことはないが、今となってはそれがかえって良かったのかもと、最近述懐している。
「自分としては、そういう教育機関に行かなかったことが良かったのかもしれない。自分の志向は保守的と言ってもいいけれど、ファッション関係の教育機関はとにかく斬新さばかり奨励し過ぎていると思うの」と、彼女はbusinessoffashion.comに対して語った。「ありきたりのデザイン構成やパターンを私も崩してきたけれど、自分のやり方は、まず従来の方法でやってみて、その上でこの服に何を与えたいかを考えていくこと。10代の頃に、自分で髪型をいろいろ試してみるのに似ている感じね。自分が求めているものがしっかり分かっていれば、最後は何とかたどり着けるものなのよ」。
デザイナーとして最初の大きなチャンスとなったのは、名女優の故エリザベス・テイラーの衣装を作るという、人生に一度あるかないかの機会に恵まれたことで、これがマーガレットに大きな自信を与えたという。その仕事を貰って彼女は大いに緊張したが、多額な報酬を手にして嬉しかったらしい。
「1970年、私は新聞紙のパピエマシェ(紙を圧縮してニカワを塗った造形物)でビーズを造り、出来合いのものと混ぜてチョーカーやブレスレットを拵え、それらをロンドンのブティックBrownsに売っていたりしていたの。自分の作ったものを見てもらい買ってもらうには、少し押しの強さと根性が必要だったわ」と、当時を振り返った。「そのビーズが映画の衣装を担当する人の目に留まって、エリザベス・テイラーのために何か作れという依頼を貰った。信じがたい話で、ハートフォードシャー州のElstree Studiosで彼女に会うことになった時はひどく緊張したわよ。それで結局、ビーズで誂えたものすごく変なトップを作っちゃったのだけれど、数百ポンドの報酬をいただいた。当時としては結構な金額で、その後もやっていけるという自信になったわ」。
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