モスキーノを手がけるジェレミー・スコット、"仕事のモットーはファンとのコミュニケーション"と明言。
Fashion 2014.08.11
ユニークで独創的な作風で知られる米国ファッションデザイナーのジェレミー・スコットにとって、街でファンに声をかけられるのは非常に嬉しいことだという。ミズーリ州カンザスシティ出身のジェレミーは、ニューヨークのプラット・インスティテュートでファッションを学び、現在はイタリアのファッションブランド「モスキーノ」のクリエイティブディレクターを務めている。
「僕はファンに気づかれて、声をかけられることがよくあるんだ。嬉しいことだよ。彼らとコミュニケーションを取って、ふれあい、影響を与えることが僕の仕事だと思っているからね」と、ジェレミーは英国版『Elle』誌で語っている。また、ソーシャルメディアに追われることについては、「すごく真面目にとらえているよ。光栄だし感動もする、ありがたいことだよ。僕はそれが、成功した一番の証だと思っているよ」と語った。
ジェレミーのデザインに対する世間の評価はさまざまで、今年2月にミラノで披露されたモスキーノの2014年秋冬コレクションも、多くのファンにとって判断に悩むものになったようだ。コレクションには大手ファストフードチェーンのマクドナルドを連想させるスウェットから、レザーのコルセットとごつめのゴールドチェーンがぶら下がったショートパンツのコーディネートなど、奇想天外なルックがずらりと並んだ。
ジェレミーの作品は批評されることも多いが、本人に落ち込んでいる様子はない。「正直、まったく気にしてないよ。慣れっこだし。僕は標的になりやすいんだ。ユーモアを取り入れれば、不真面目っぽく見えてしまうのさ。ユーモアのあるファッションはすごく不快に思われるようだね。なぜだかわからないけれど」。
また、ジェレミーが創り出す奇抜なデザインは論争を招くことがしばしばあるが、彼自身は意地悪でやっているわけではないと主張している。「伝えたいことだから。みんなを動揺させたり、ショックを与えることじゃなくて、ただメッセージを伝えたいだけなんだよ」と、彼は説明した。「ファッションはコミュニケーション方法のひとつで、僕の代弁者なんだ。だから、できれば論争じゃなくて笑顔を招きたいね」。
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