アートとファッションの垣根を越えた「ACROSS ART AND FASHION」展。

フェラガモの創業者であるサルヴァトーレ・フェラガモがそのキャリアをスタートしたのは、15歳で渡米した時代に遡る。カリフォルニアで開いたブーツショップでハリウッドスターのための靴を製作するとたちまち評判をよび、名作映画の靴製作を任されるようになった。1927年にイタリアに戻ったサルヴァトーレは、フィレンツェのマネーリ通りに自身の名を冠した店をオープン。その妥協を許さない手作業による靴作りとはき心地のよさで世界中の顧客を魅了し、ファッション界にも大きな影響を与えた。
5月18日（水）からフィレンツェのフェラガモ・ミュージアムで行われる展覧会では、20世紀の前衛芸術運動に魅了され、インスピレーションを得たサルヴァトーレの人生の物語が紹介される。ラファエル前派から未来派主義、シュールレアリスムまでのアートと、50年代、60年代のセレブリティ文化など、アートとファッションが融合していく過程を辿る、見応えのある内容だ。フィレンツェ国立中央図書館、ウフィツィ美術館をはじめ、アカデミックな文化施設の協力によるクオリティの高さにも注目。フィレンツェを訪れた際はぜひ、チェックして。