フィレンツェはフェラガモ博物館の大型企画展。

Fashion 2018.05.24

イタリア、フィレンツェにあるサルヴァトーレ フェラガモ博物館では、5月24日(木)から、大型企画展となる「ITALY IN HOLLYWOOD」が始まる。

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この展覧会は、創始者のサルヴァトーレ・フェラガモが、1915~1927年の間、アメリカ、カリフォルニア州サンタ・バーバラで過ごした日々からインスピレーションを受けて企画されたもの。「映画産業と私自身の事業が相似している気がします。未発達であった映画産業が成長し、発展を遂げる最中、私の事業も同じように成長し、発展を遂げたのではないかと思います」。こう記された、サルヴァトーレ・フェラガモの自伝を基に、イタリア人が期待を胸に新天地カリフォルニア州へと渡った様子、そして美しい国イタリアの神話と文化がカリフォルニア州、特にハリウッドの映画産業に与えた影響を紐解く。無声映画の黎明期、D・W・グリフィスやセシル・B・デミルなど、当時最も名高く、いまなお映画史上にその名を刻む監督たちとともに手がけた作品から、ハリウッド大通りにあり、チャーリー・チャップリンやリリアン・ギッシュ、ルドルフ・ヴァレンティノなどの大スターたちも足繁く通ったフェラガモの店舗「ハリウッド・ブーツショップ」のオープンにいたるまでを幅広く網羅した内容となっている。

そしてこの展覧会に関連して、ハリウッドで活躍していた俳優たちのために、当時サルヴァトーレ・フェラガモが作成したシューズを復刻したカプセルコレクション「フェラガモ クリエーションズ カプセル コレクション」が展開される。レディス、メンズそれぞれ3型が発表され、日本では銀座フラッグシップで発売。その普遍的なデザインの美しさには、うっとりさせられるはず。ぜひブティックに足を運んでみて。

カリフォルニアへ渡るイタリア移民、そして1915年のサンフランシスコ万国博覧会などで活躍したイタリア人芸術家たちにフューチャーした部屋では、イタリア、マネッキ派の画家、ラファエロ・ガンボージによるこの画像の作品などを展示。

イタリアの歴史的、宗教的映画作品の数々と壮大な撮影セット、衣装デザイン、サルヴァトーレ・フェラガモが手がけた衣装用の靴を展示した部屋では、アメリカでもっとも成功したイタリアの歴史的映画『CAMIRIA』のポスターも見られる。

映画『イントレランス』の撮影セット。メソポタミア古代都市バビロンを再現している。

ハリウッドで次第に評価を高めていった、イタリア人の魅力、芸術、文化をまとめた部屋では代表される人物や、アートを紹介。画像は、当時活躍したイタリア人のソプラノ・オペラ歌手リナ・カバリエリ。

イタリアの奇才で、日本でも人気の高いピエロ・フォルナセッティによる、リナ・カバリエリの40以上ものセラミックプレートも展示される。

ハリウッドで活躍した、際立つ個性と活気あるイタリア人俳優や無声映画の誕生とイタリア人の関係性を語る部屋では、「リアルライフアクター」のチェーザレ・グラヴィーナ(画像)などの肖像画飾られる。

現代のイタリア人アーティスト、マンフレディ・ジョキアーニによる現代の無声映画のビデオ・インスタレーションも。

1920年代、成熟したアメリカ映画と文化が、イタリアをはじめとするヨーロッパへ進出した様子を紹介する部屋では、15世紀のフィレンツェエを舞台にした無声映画『ロモラ(ヘンリー・キング)』の主演女優、リリアン・ギッシュ(画像)などを見ることができる。リリアン・ギッシュはサルヴァトーレの顧客でもあった。

1920年代にイタリア移民がアメリカのジャズに与えた影響や、アメリカで発展するイタリア音楽をテーマとしたビデオインスタレーションを展開する部屋では、ジャズ界で初の商業用レコードを発表したニューオリーンズの白人バンド、オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドなどを紹介。

LAを拠点に活躍する現代のイタリア人アーティスト、ユリ・アンカラーニによるオリジナル作品。

会場内の最後の部屋では、サルヴァトーレ・フェラガモが、ハリウッド大通りにオープンさせた「ハリウッド・ブーツショップ」を再現。顧客だった女優などのセレブリティが愛用した靴もここに展示される。

当時の顧客、女優のポーラ・ネグリのために作られたシューズ。

映画、舞台で活躍した女優、ジョーン・クロフォードのために、サルヴァトーレ・フェラガモが1932年にデザイン、作成したシューズの復刻版。このスタイルでサルヴァトーレは、1933年に特許を取得。¥189,000

1928年にリリースされたラオール・ウォルシュ監督の映画『港の女』で、女優グロリア・スワンソンが劇中に着用したシューズを復刻。もちろん彼女も当時の顧客のひとりだった。¥138,240

無声映画の秀でた女優であり、プロデューサーだったメアリー・ピックフォードが、プライベートで愛用していた靴は、1929年に作られたもの。復刻版としてよみがえった現代でも、その美しいデザインはまったく色褪せることがない。¥140,400

「ITALY IN HOLLYWOOD」

期間:2018年5月24日(木)~2019年3月10日(日)
場所:Museo Salvatore Ferragamo(Palazzo Spini Feroni, Firenze)
開:10:00~19:30
休 8/15、12/25、1/1
入館料:6ユーロ
www.ferragamo.com/museo/

●お問い合わせ フェラガモ・ジャパン 0120-202-170

texte:NATSUKO KADOKURA

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