スポーツマックス、50年の歴史が1冊の本に!
Fashion 2019.12.13
1969年、起業家精神にあふれたアキーレ・マラモッティにより設立されたイタリアのブランド、スポーツマックス。その誕生から50年を記念して、高級書籍出版社のアスリーヌから、同出版社の「レジェンド・コレクション」の一部として『SPORTMAX』が刊行。今月から世界各地のアスリーヌストアならびにオンライン(www.assouline.com)、一部のコンセプトストアにて発売開始。
カバー写真は、デヴィッド・シムズによる、2018年秋冬コレクションのキャンペーン。『SPORTMAX』オリヴィエ・サイヤール・序文/キュレーション ルーク・リーチ・文 デヴィッド・シムズ・表紙写真 アスリーヌ刊 195ドル
スポーツマックスの歴史を振り返るこの書籍は、オリヴィエ・サイヤールが編集を、ルーク・レイッチが論評を担当するという豪華布陣。70年代から今日までのブランドの歴史を、10年を一区切りとして5つの時代に分け、サラ・ムーンやピーター・リンドバーグ、イネス・ヴァン・ラムスウィールド&ヴィノード・マタディン、マート&マーカス、クレイグ・マクディーンなど、主要なファッションフォトグラファーの作品とともに紹介。もちろんそれらの被写体には、80年代のトップモデルのみならず、まだデビューしたてのヤスミン・ル・ボンやカーラ・ブルーニなど、後にスーパーモデルとなり世界を席巻する草分けたちの姿も。このプレシャスなコーヒーテーブルブックは、こうした一流のファッション写真のほかにも、貴重なスケッチ、バックステージ写真、社説、キャンペーンなどの未公開ドキュメンテーション、そしてフランス人写真家グレゴワール・アレクサンドルが70年代から今日までのアイコニックな衣服の数々を解釈した一連のスペシャルイメージも含まれている。
創業以来50年の間に、創造力豊かな多くのスタイルやイメージの専門家たちの手により、スポーツマックスの歴史が築き上げられてきた。このブランドの成功は、まさにチームワークの賜物。これまでのスポーツマックスの歴史の中で、デザイナーとのコラボレーションについてはっきりと明言されてこなかった背景にはこうした理由がある。とはいえ、ナンニ・ストラーダ、ジャン・シャルル・ドゥ・カステルバジャックなど、数多くの著名デザイナーが、ブランドが掲げる美学や国際的なビジョンを定義するうえで大いに貢献してきたのは紛れもない事実。
アキーレ・マラモッティの息子で、マックスマーラ現会長のルイジ・マラモッティはこう語る。「贅沢さと奇抜さから逃れる日常の詩があると言うオリヴィエ・サイヤールの言葉は、まさにその通りです。スポーツマックスは、この紙一重の境界線を50年間にわたって守りぬき、創造的な才能をもった多くのデザイナーたちと協力し、目的ではなくその過程を重視しながら研究を重ねてきました。これは偉大なる成果であり、私たちは大変誇りに思っています」
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1969年9月号の伊『ヴォーグ』の編集ページより。アキーレ・マラモッティが、スポーツマックスにスウィンギングロンドンの影響を色濃く反映させているのがわかる。
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サラ・ムーンが手がけた1976年秋冬のキャンペーン。豊かなストーリーを想像させる1枚。
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1976年秋冬コレクションのために、ジャン・シャルル・ドゥ・カステルバジャックが描いたスケッチ。
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ピーター・リンドバーグ撮影、1983年春夏キャンペーン。
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ロバート・エルドマン撮影、1991年秋冬キャンペーン。モデルを務めたのは、スウェーデン出身のエマ・シューベルイとフランス出身のナデージュ。
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イネス・ヴァン・ラムスウィールド&ヴィノード・マタディン撮影、トップモデルのアヌークが登場した2000年秋冬キャンペーン。
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デヴィッド・シムズ撮影、カーリー・クロスがモデルの2009年秋冬キャンペーン。70年代、80年代、90年代を経て、女性像もスタイルも如実に変化。
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同じくデヴィッド・シムズが撮影、シグリッド・アレンがモデルを務めた2014年春夏キャンペーン。ミニマルさの中にモダニティと洗練を漂わせて。
マックスマーラ ジャパン
0120-030-535(フリーダイヤル)
texte : NATSUKO KADOKURA