キャサリン妃VSメーガン夫人、ウェディングドレス対決!
Fashion 2021.08.25
象徴性、ベールの長さ、デザイン……。過去10年間で最も人気のウェディングドレスといえば、イギリス王家に嫁いだキャサリン妃とメーガン夫人。ふたりのウェディングドレスを徹底比較!
2011年4月29日にロンドンで行われたウィリアム王子とケイト・ミドルトンの結婚式と、2018年5月19日にウィンザー城で行われたハリー王子とメーガン・マークルの結婚式。
【写真】ウェディングドレス対決:キャサリン妃対メーガン・マークル。
ドレス
メーガン夫人:マットな純白のシルクキャディを生地に用いた端正なドレスは、ケンジントン宮殿が公式声明で伝えていたように、わずか6つの縫い目で仕立てられ、その配置にまで細心の注意が払われた。ボートネックはメーガン夫人の肩のラインの美しさを引き立て、7分丈の袖が洗練されたモダンな印象を与えている。
キャサリン妃:多くの花嫁はドレスは純白かアイボリーのどちらかを選ぶが、キャサリン妃が選んだのは、どちらかではなく、両方を調和させることだった。キャサリン妃のドレスには純白とアイボリーの2色に染め上げられた、サテンとカレー=コドリー・レースの2種類の生地が用いられている。ドレスの内側には特別な日のために幸運を呼ぶブルーのリボンが縫い込まれている。スカートのデザインは咲き誇る花をイメージしたもので、スカートの下に隠されたレースとチュールのペチコートでボリュームを出している。刺繍のモチーフとなったバラ、アザミ、水仙、クローバーは、英国を象徴する4つの国花。全面に刺繍が施されたシルクタフタのトレーンは9フィート、約2,7mもの長さだ。
判定:ミニマリスムもいいが、ロイヤルウェディングにはやはりレースと刺繍に軍配が上がる。キャサリン妃に1ポイント。
デザイナー
メーガン夫人:予想ではラルフ&ルッソやステラ・マッカートニーの名が挙がっていたが、最終的にサセックス公爵夫人のウェディングドレスのデザイナーとして白羽の矢が立ったのは、当時ジバンシィのアーティスティックディレクターを務めていたイギリス人クチュリエ、クレア・ワイト=ケラー。ふたりが初めて顔を合わせたのは2018年初めのこと。クロエでもアーティスティックディレクターを務めていた彼女の、時代を超えたスタイルとエレガントな美的センス、そしてカッティングの手腕がメーガン夫人の心を捕えた。
キャサリン妃:身体のラインに沿ったシルエットとデザインで伝統的な雰囲気のなかに現代性も感じられるこのドレスをデザインしたのは、アレキサンダー・マックイーンのアーティスティックデザイナーを務めるサラ・バートン。
判定:確かにサセックス公爵夫人が選んだのはイギリス人クリエーター。でもメゾンはフランス!メーガン夫人に1ポイント! 雑誌『タトラー』に掲載された最新の調査結果を信じるなら、インターネットユーザーもどうやら私たちと同意見のようだ。ウェディングドレスの検索数をもとにブランドFind Me A Giftが行った調査によると、英国国内でのメーガン夫人のドレスの平均検索数は月に2万1900件、キャサリン妃のドレスは2万1500件という。
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ベール
メーガン夫人:イギリス連邦に加盟する53カ国とともに結婚式を迎えたいというのが花嫁の望みだった。これを受けてクレア・ワイト=ケラーが考案したのが、イギリス連邦加盟国のすべての国花をひとつの大きなブーケにみたてて配したシルクチュールのベール。メーガン夫人はこれらの花にさらに最も愛する2つの花、ケンジントン宮殿の庭に咲くロウバイとカリフォルニアの州花であるカリフォルニアポピーも加えてほしいと希望。レースとオーガンジーで作製されたすべての花がひとつひとつ手作業でベールに刺繍されている。
キャサリン妃:ケンブリッジ公爵夫人は、シルクチュールにレースと花の刺繍をあしらった丈の短いベール。英国王立刺繍学校が製作にあたった。
判定:メーガン夫人のこだわりに1ポイント。このときはイギリス王室に溶け込もうという熱意があった。
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ヘアメイク
メーガン夫人:瑞々しいツヤのある肌。目元はスモーキーアイをベースに黒のアイラインを細く入れて。ヘアは低い位置でまとめたシニョンにティアラ。新サセックス公爵夫人のブライダルメイクを担当したのは、スター御用達メイクアーティスト、ダニエル・マーティン。ヘアはやはりセレブに人気のフランス人ヘアアーティスト、セルジュ・ノルマン。
キャサリン妃:ブライダルヘアを担当したのは、長年キャサリン妃のヘアスタイリストを務めているリチャード・ワード。ベールに映えるダウンスタイルのヘアにはわずかにウェーブがかかっている。メイクは瑞々しい肌色にライトなスモーキーアイでまとめた。リップはクリーミーなヌードベージュ。バッキンガム宮殿のバルコニーでのキスにぴったり。
判定:現代的な雰囲気に仕上げたキャサリン妃に1ポイント。大ぶりのシニョンはアウト!
ティアラ
メーガン夫人:ベールを留めているのは、エリザベス女王から貸与された、ダイヤモンドのパヴェのプラチナのヘアバンド型ティアラ。メアリー王太后が所有していたもので、1893年に製作されたダイヤのブローチを中央に配して、1932年にティアラに作り直したという品。ブローチは1893年のヨーク公ジョージ王子との結婚を祝って、リンカーン伯爵からメアリー王女に贈られたもの。ヘアバンドとブローチは1953年にメアリー王太后からエリザベス女王に遺贈された。
キャサリン妃:キャサリン妃が着用していたのは、千粒以上ものダイヤモンドが鏤められたカルティエのヘイロウ・ティアラ。エリザベス女王から結婚式のために特別に貸与された貴重な品。1936年に女王の父ジョージ6世が妻のために購入し、女王の18歳の誕生日に母の王太后から贈られたもの。
判定:どちらのティアラも特別なものだけに、勝敗を決めるのは難しい。引き分け
text:Marie-Caroline Bougère, Julia Avellaneda (madame.lefigaro.fr)