隅々にまで行き渡る、エディ・スリマンの美意識と感性。 セリーヌ銀座がリニューアルオープン。
Fashion 2021.11.09
エディ・スリマンが選んだアートピース&ヴィンテージファニチャーに注目。
2021年11月6日、セリーヌ銀座がエディ・スリマンの美意識と感性が隅々まで行き届いた空間へとリニューアルオープン。統一された世界観のもと完成した新しいショップについて、諸所に設置されたアートピースやヴィンテージファニチャーから世界中でここでしか手に入らない限定商品まで、たっぷりレポートする。
■1階 : 銀座店のために創られたアートがお出迎え
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GINZA SIX内の店舗は全2フロア。1階にはバッグ、スモールレザーグッズ、サングラス、フレグランスが揃う。クリエイティブディレクターのエディ・スリマンがセリーヌ銀座のためにセレクトした4つのアートピースのうち、唯一1階に設置されているのがLA在住のアーティスト、ルーカス・ジェロニマスによる彫刻、『COLUMN(柱)』。この店舗のためだけに創られた黒と木目の迫力ある柱が、エントランスを入ってすぐ左の位置でゲストを出迎える。
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アートピースのほか、2フロアにわたってウォールや棚台などに使用された大理石も見どころだ。白と黒のコントラストがモダンな南仏産の大理石で、ひとつひとつ模様をエディ・スリマンが細かくチェックしてセレクトしたという。
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1階と2階の至るところにちりばめられたウッドやレザーのヴィンテージチェアも特筆に値する。大小さまざまなチェアが配置され、ラウンジのような空間を形成しているコーナーも。随所に置かれた写真集やアートブックもエディ・スリマンによる選書で、並べる順番まで本人の指示が入っているとか。ぜひ本のセレクトや陳列にも注目したい。
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■2階 : じっくり鑑賞したい、3つのアートピース
2階にはメンズ、ウィメンズのウエアとシューズ、フレグランスが並ぶほか、4つのアートピースのうち日本人アーティストの作品を含む3点が設置されている。
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こちらは2階奥のメンズコーナーと、NY出身で現在はベルリンを拠点にするアーティスト、デイビッド・アダモの彫刻。形あるものが時間をかけてなくなっていく過程を軸として表現する彼の作品は、パリにあるセリーヌのブティックにも展示されている。
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プロジェクトをベースにした作品制作を頻繁に行うLA出身のエリザベス・オアーがセリーヌのために創った作品がこちら。無機質かつ複雑性をはらむテクスチャーが、空間に表情を添える。
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東京を拠点に活動する高畠依子の大きな絵画は、じっくり近くから鑑賞してほしい作品。一見黒1色の油絵だが、寄ると絵の具が毛羽立って棘がハネているように見えるはずだ。実はこの作品、酸化鉄からなるマルスブラックという絵の具を使い、磁力によって絵の具を“引っ張って”描かれたもの。偶発性から生まれる表現が、セリーヌ銀座にアクセントを加える。
2階にも1階と同様、ヴィンテージチェアをちりばめたラウンジのような空間があるので注目を。細かい配置の角度までエディ・スリマンのディレクションが入っているとのことなので、ぜひ空間のバランスの取り方をお手本にしたい。
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■2階 :銀座限定&先行販売のアイテムがラインナップ
見逃せないのが、世界中でもここでしか手に入らないワールドワイドの限定商品と、他店に先駆けて並ぶ2022年スプリングコレクション。
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小さなロゴがチェック柄を描く半袖ドレスは銀座限定アイテム。同じ柄のブラウス(¥225,500)も銀座限定で登場。
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ロゴが軽快に並ぶミニサイズの「バーティカル カバ」やコイン&カードケースやフォンポーチといったスモールレザーグッズはすべて銀座先行販売アイテム。
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セリーヌ オート パフューマリーコレクションに加わる新しいキャンドル、フレグランス「ランボー」、トラベルスプレーが特別に展示された。
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■CELEBRITIES :オープニングにはKōki,や大政絢が来場!
オープン前日に開催されたオープニングレセプションには、モデルのKōki,や大政絢らが来場。セリーヌの新作を纏ってショップクルーズを楽しんだ。
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煌めくシックなブラックドレスを纏ったKōki,。エントランスでルーカス・ジェロニマスの『COLUMN(柱)』とともに。
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ピンストライプのマニッシュなセットアップに銀座先行発売のバッグ「ミニ バーティカル カバ」を合わせた大政絢。モダンなモノトーンの大理石のウォールをバックに。
銀座限定のロゴ入りブラウスをレザーパンツでクールに仕上げた松島花は、セリーヌ オート パフューマリーコレクションのフレグランスに興味津々。
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マニッシュなチェックのジャケットに、ゆったりしたデニムとフェミニンな花柄ブラウスの組み合わせが新鮮な佐田真由美。ショップクルーズの合間にヴィンテージチェアでひと休み。
スペンサージャケットとブラックのパンツでマスキュリンな着こなしを披露した滝沢眞規子。高畠依子の作品『Mars 8(火星 8)』とともに。
スポーティなスタジャンをシャイニーなトップとブラックを基調にしたスタイリングでドレッシーに仕上げた大平修蔵。
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 1・2F
営)10:30〜20:30
無休(施設に順ずる)
photography: Tadashi Okochi(shop), © Courtesy of Celine(model), text: Naoko Monzen