ヴァレンティノ、冬のバラがモノクロのルックに変身。

Fashion 2022.05.04

春夏シーンズも落ち着きを見せたこの頃。次のシーズンに向けて、最新コレクションを振り返ろう。


3/6(日)、イタリアブランドが情熱的なピンク一色のコレクションでパリファッションウィークに活気を与えた。

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Le défilé Valentino automne-hiver 2022-2023 à la Fashion Week de Paris. (Paris, le 6 mars 2022) Imaxtree

Le décor. (舞台装置)ピンクの招待状が予告していた。ヴァレンティノの2022ー2023年秋冬コレクションのショーは徹底的にピンクだ。ショーの数日前から、パントンの色見本をモチーフにしたコレクションのロゴがファッションウィーク真っ最中のパリの壁という壁を彩っていた。コレクションのタイトル「Pink PP」は、メゾンのアーティスティック・ディレクターを務めるピエールパオロ・ピッチョーリがパントン社と今回のコレクションのために開発した色の名前でもある。3月6日15時、旧屋内市場のル・カロー・デュ・タンプルの広々とした空間が一面、夢幻的なフューシャ色に染まった。「愛、エネルギー、共同体、そして自由」を象徴する色への賛歌。そう語った後、アーティスティック・ディレクターは自分の思いはウクライナの人々と共にあると続け、「愛が常に答えです」とメッセージを送った。

L'allure. (ルック)来年の冬は情熱的なピンク、それもワンカラーで決まりだ。ヴァレンティノは今回、シグネチャーカラーの赤を封じて、かつてなくモダンなこの新色を基調にしたバリエーション豊かなルックを提案した。官能的に身体を露出させるカットアウトや遊び心のあるフォルムが多用され、モノクロームとはいえ画一的な雰囲気はない。衝撃的なのはカラーだけではない。身体を覆うコートにはハリのあるウール、クリノリンのミニドレスはボリューム感を出し、デコルテは波型にカットするといったように、今回のコレクションではシャープでグラフィカルなラインも際立った。様々なテクスチャー、スパンコール、ブロケード、ニット、トランスペアレンス、羽根と、実に多様な素材が組み合わされ、ピンク一色からこの上なく華麗な多彩なファッションが生み出されていく。洗練の極みだ。

Le front row. (フロントロウ)ドラマシリーズ「ユーフォリア」のファンの間で人気を集めるメゾンの顔、ゼンデイヤ。ルイス・ハミルトン、クリスティン・スコット・トーマス、ビラル・ハッサニも最前列を飾った。

Le détail. (ディテール)ショーにはときおり黒のシルエットも登場した。

ヴァレンティノ 全ルックへ

text: Mitia Bernetel (madame.lefigaro.fr)

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