アナ・ウィンターが30年にわたって愛用するサンダルとは？

ファッション界に君臨する女王は、マノロ・ブラニクの靴をこよなく愛している。

シャネル2012年春夏コレクションにて、マノロ・ブラニクのサンダルを履いたアナ・ウィンター。(2011年10月4日、パリ) photography: Getty

流行を左右するほどの影響力を持つ人物の履く靴がいつも同じと聞いても、にわかには信じがたい。だがファッションショーや関連イベントで自信たっぷりに歩くアナ・ウィンターの足にあるのは、かなりの確率でマノロ・ブラニクのサンダルだ。それも特定のモデル。高さ10cm以上のピンヒールにクロスストラップの甲、素材はエンボス加工レザーでカラーはベージュが多い。パターンは２つ、ミュールタイプか、スリングバックタイプか。1994年から愛用しているそうだからまれに見る偏愛ぶりだ。

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不可分の存在

アナ・ウィンターが愛用するマノロ・ブラニクのサンダル「Callasli（カラスリ）」。(2014年10月20日、パリ) photography: Getty

マノロ・ブラニクの靴は「セクシーでフェミニン、足元も全身のスタイルも見違える」と言われる。アナ・ウィンターが1980年代にロンドンの「ヴォーグ」で働きはじめた頃からアナとマノロは友人だった。名編集長となったいまでも、アナはマノロの靴に忠実だ。アナが履いているサンダルは「Callasli(カラスリ)」という、マリア・カラスへのオマージュから名付けられたモデルがベースになっている。1994年にアナ・ウィンターが一部仕様を変更してオーダーメイド、こうしてアナとサンダルは不可分の存在となった。

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2021年CFDAファッションアワードで、マノロ・ブラニクのゴールドのサンダルを履くアナ・ウィンター。(ニューヨーク、2021年11月10日) photography: Getty

以来、毎シーズンに何足も、専用靴型から特注している。いまやアナといえばこのサンダルが思い浮かぶぐらい。マノロ・ブラニク自身、このモデルを「AW」のニックネームで呼んでいる。最近ではイエローやゴールドのものも履いていた。どうやらヴォーグの編集長はこのサンダルからまだまだ足を洗うつもりはないようだ。