ウェディングドレス、超ミニ丈が流行のきざし!?

Fashion 2022.06.21

コートニー・カーダシアンの超ミニのウェディングドレスは、最近のウェディングドレス事情をよくあらわしている。

 

 

ドルチェ&ガッバーナのコルセットウェディングミニドレスをまとったコートニー・カーダシアン。(2022年5月22日、ポートフィノ)Instagram/Kourtney Kardashian

5月22日、イタリアのポルトフィーノで、コートニー・カーダシアンとトラヴィス・バーカーが盛大な結婚式を挙げた。式のホストを務めたのはドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナで、イタリアのデザイナーデュオはふたりのブライダル衣装を担当し、花婿にはブラックスーツが用意された。花嫁は、従来のウェディングドレスのイメージを覆すような、体にピッタリした超ミニのウェディングドレスだった。ウェディングドレスの色が白いかどうかは時代や地域に左右されるが、ミニ丈というのは比較的歴史が浅い。

1996年にガリエラ宮パリ市立モード美術館で開催された『結婚』展のカタログ(アスリーヌ出版Éd. Assouline)を執筆したアンヌ・ザッフォによれば、ウェディングドレスはもともと花嫁の純潔さを象徴する儀礼用の正装だった。それが徐々に「ひとつのファッションカテゴリー」となり、流行に左右されるようになった。

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自分だけの特別なドレス

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リチャード・クイン2022年秋冬コレクションのラストに、ミニのウェディングドレスで登場したライラ・グレース・モス。(ロンドン、2022年2月19日。)photography: Imaxtree

パリのデパート、プランタンのウェディングコーナー、「プランタン・マリアージュ」で働くバイヤーのカレン・アビ・アドは、結婚式を挙げたい人がここ数年増えていると感じている。かつて結婚式は親しい人たちと祝うものだった。でも最近はSNSで幸せなふたりや趣味の良さをアピールすることが重要になり、とにかく目立ちたいと思う人が増えた。

その流れでウェディングドレスにも特別感が求められるようになり、「デザイナーもの、ブランドドレス」の人気が高まっている。店側でもこうしたニーズに応え、プレタポルテブランドの白いドレスの扱いを増やす傾向にある。逆にリチャード・クインやRotate(ロテート)などのブランドが提案するミニのウェディングドレスが消費者の意識を変えている側面もある。

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解放された花嫁

 

 

「いまの時代、結婚するのはクールなこと」とバイヤーのカレンは言う。じゃあ、最高にクールなことは? 自分の体をありのままに受け入れてさらけだし、自分を解放することだ。インフルエンサーのカミーユ・シャリエールが2021年12月に挙式したときのウェディングドレスは、全身透けるという、かなり大胆なドレスだったが、プランタン・マリアージュを訪れる顧客に早くも影響を与えている。また、ミニスカートもセクシートレンドのひとつとしてファッション・ウィークや一般大衆向けブランドで大々的に復活している。ウェディングドレスでは、伝統的なロングドレスが相変わらず主流ながら、ミニ丈もじわじわ人気が出ている。その証拠に、2021年2月から5月にかけて、アメリカのファッション検索エンジンLystで「ミニのウェディングドレス」の検索数が170%も急増したそう......ミニスカの花嫁がこれから増えるかも。

text: Mitia Bernetel (madame.lefigaro.fr)

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