ディオールが、南アフリカ出身のデザイナーとのコラボで支援。
Fashion 2022.11.07
ディオールのアンバサダーを務めるシャーリーズ・セロンが創設・サポートするCTAOP(シャーリーズ・セロン・アフリカ・アウトリーチ・プロジェクト)財団支援の一環として、ディオールとマリア・グラツィア・キウリは、若手ファッションクリエイターを対象とした2019年LVMHプライズの受賞者、テベ・マググとのコラボレーションを発表。
南アフリカ出身、現在28歳の若手デザイナー、テベ・マググ。Photographer : Travys Owen
南アフリカ出身で、LVMHプライズ史上最年少となる26歳の時に、この賞を受賞したデザイナー、テベ・マググ。「もともと関心があったのは、物理的にも知性的な意味でも、女性たちの生活についてでした。私のブランドは、好奇心旺盛なすべての人のためのものなのです」と語る。南アフリカ中部の小さな鉱山の街、キンバリーに生まれた彼は、3世代にわたるたくましい女性たちによって育てられた。彼は自身がデザインする服は彼女たちへのオマージュであり、「自分を育ててくれたパワフルで自立した女性たちへの忠実な頌歌」だと説明している。2016年に設立した自身のブランドの根本にあるのは、教育というアイデア。彼のブランドは、ブランドが求めるストーリーや制作について説明する百科事典の役割を果たし、各コレクションは大学で学ぶ教科にちなんで名付けられ、これまでに地質学、家政学、ジェンダー学、アフリカ学、人物研究、防諜、錬金術といったコレクションを発表してきた。単に女性の生活に集約される美しく機能的な衣服をつくるだけでなく、本当に目指しているのは、文化や人を理解するために将来の世代が振り返ることのできる遺産としての機能を衣服が持つこと。そうした彼の想いは、LVMHプライズ受賞という大きな成功のほか、英国ファッション協会によるインターナショナル・ファッション・ケースの受賞やインターナショナル・ウールマーク・プライズのファイナリスト選出として、ファッション界に共感され、高い評価を受けている。
今回のディオールとのコラボレーションにあたり、彼は時代に即した自身のフェミニストビジョンから、メゾンを象徴する「ニュールック」を彼自身のスタイルコードで再解釈した。また地元の経済振興のため、南アフリカで製造されたコットンTシャツには、手を取り合ったふたりの女性の横顔のデザインを採用し、シスターフッドを強く象徴。ブライトイエローのデザインは、メゾンのマストハブである「ディオールキャンプ」や、ディオールのシグネチャーがちりばめられた魅惑的なグラフィックのシルクツイルスカーフの上で輝きを放つ。アイコンバック「ディオール ブックトート」には、シールとして同じモチーフが大きく飾られ、メゾンの専門技術から誕生した魅惑の「ディオール オブリーク」ファブリックのディープブルーに溶け合うように表現されている。ファン垂涎のコラボレーションを記念して、ディオールからはCTAOPに寄付が行われ、南アフリカに住む若い人々の健康、教育、安全を促進するための投資に役立てられる。
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アトリエのボードには、デザイン画と生地見本やアイデアソースなどが貼られて。Photographer : Travys Owen
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限定カプセルコレクションより。南アフリカ産のコットンTシャツに、羽毛のように軽いチュールスカートを合わせて。ボブハットには、テベ・マググのクリエーションの特徴でもある2本のドローストリングがあしらわれているのもポイント。本コレクションは日本未発売。Photographer : Travys Owen
クリスチャン ディオール
0120-02-1947(フリーダイヤル)
Photographer : Travys Owen photography: Travys Owen text: Natsuko Kadokura