ジョセフィン・ベイカーの魂息づく、ディオールのオートクチュール。

Fashion 2023.01.26

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© Laura Sciacovelli 

ディオールの2023年春夏オートクチュールコレクションが、パリのロダン美術館にて開催された。
今回のオートクチュールは、1920年代にアメリカからパリにやってきたアフリカ系アメリカ人の歌手でありダンサーでもあったジョセフィン・ベイカーにインスパイアされたドラマティックかつエフォートレスな雰囲気漂うコレクション。

ジョセフィン・ベイカーは、人権活動も含めて当時の固定概念にとらわれず自由にパワフルに活動し、グラマラスなアイコンとして戦後のヨーロッパで絶賛された女性。

230124-dior-SCENOGRAPHY_HAUTE-COUTURE-SS-2023_©Adrien-Dirand2.jpg©Adrien Dirand

会場内は、ジョセフィン・ベイカーをはじめ、ニーナ・シモン、アフリカ系女性として初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたドロシー・ダンドリッジ、アフリカ系女性として初めて自分のテレビ番組を持ったヘイゼル・スコットといった歴史上に名を残した著名人たちの煌びやかなポートレートが飾られた。これは、1971年生まれのアーティスト、ミカリーン・トーマスによるもの。彼女はアフリカン アメリカンの女性を描いた色鮮やかな肖像画で人気を博した気鋭の作家。彼女の制作したポートレートに、チャーナキヤ工房の職人たちが刺繍を施し、きらきらとしたデコレーションに仕上がっている。
「彼女たちは、テレビ、映画、ファッション、社会活動において、多くの壁を打ち破ってきました。私がこの作品を作り、今のようなアーティストになれたのは、彼女たちの決意と犠牲の上に成り立っています。」とミカリーン・トーマスは語った。

このミカリーン・トーマスによるインスタレーションは、ロダン美術館の彫刻庭園にて、1月29日まで展示されるそう。

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煌びやかな会場内を颯爽と歩くのは、一見ミニマルなスタイルに見えながらも、身体のラインを抱き締めるかのようにフィットするウエアに身を包んだモデルたち。サテンのアンダーウエア、バスローブのようなコート、ベルベット、シワ加工が施されたドレスなど、細部にふんだんにクチュリエの技が込めれたシックでエレガントなスタイル。

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ブラックから始まりホワイト、ネグリジェのようなパウダーカラー、ガウンのようなベロアのグリーンと、ジョセフィン・ベーカーがステージに立つ前の楽屋内でのリラックススタイルを想起させる。

また下記のメゾンを象徴する「バー」ジャケット(Look38)は、ハニカム構造のキルティング地に異なる糸が用いられ、マットと艶感が織りなすキラキラとした多彩な黒の表情をみせる。1センチメートルあたりに12本もの糸が使われているとのことでその繊細な作業に圧倒される。

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このルックが作られる過程を追った職人技あふれる世界を動画でもご紹介。

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全ルックはこちら!

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